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やってますか?“可愛い子には旅をさせよ” [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 「子が可愛いのなら親元から離し苦労や辛い思いをさせなさい」と言うことですね。

 お父さん、お母さんは今までの人生で苦しい時や辛い時があったはずです。時には絶望の淵に立たされた方もいらっしゃると思います。

 そして、それを乗り越えてきたからこそ今の自分があるのではないでしょうか。その経験が人として成長させてくれたのではないでしょうか。人は一生懸命に生きて失敗し、それを受け止め前に進むことで成長していきます。

 ところが親は、「自分の子供にはそんな辛い思いはさせたくない」、「子供に失敗させないことが親の責任」と考えるのです。


 受験は子供たちを成長させます。
 まず、目的を持って一生懸命に取り組むこと。そして、結果を受け入れて前に進むこと。


 受験以外でも同様で、それらの事によって人は成長していきます。しかし、親が代わりに一生懸命にやってあげて、結果に対しての責任を取ってあげるようならば、折角の子が成長する機会を奪うことになると同時に、子にメッセージを送る事になります。

「あなたは私がいなければ何もできないのよ。あなたは自分の責任を取ることができない人間よ」。

 親が子の失敗の機会や責任を取る機会を奪ってしまうと、大人になってから取り返しがつかないことになります。大人になってからの失敗は、人生を大きく左右するからです。

だからこそ今のうちに、その経験をさせて乗り越える術を身に付けさせるのです。

我が子が、苦労や辛い思いをせず失敗もしないで大人になっていくことは、子供の幸せを願う親としては避けたいものです。

今年の「親の勉強会」12/2のテーマは“可愛い子には旅をさせよ”です。


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伸びる人、伸びない人⑤ “わかってる”を目指せ! [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 1人での学習で一番怖いのは、正解したら大丈夫と思ってしまう事です。

 実は他に解き方が存在して、他の解き方の方が、応用が利くことは少なくありません。

 家庭教師や学習塾、特に個別指導でも正解したら次へ進む傾向があります。いぶき学院の個別の先生の報告に「説明をさせたらわかっていなかった。」、「答が出ればいいと思っているかもしれない。」と言う話が出てきます。いぶきでは、目的と理由を大切にしているので、先生たちも正解が出ても、塾生が「わかってる。」ということではない事を知っています。(いぶき学院は違うとう自慢話でした。)

 その点、グループ指導は1つの問題で、色々な考え方が出てくるので面白いです。他の子の考えを自分の考え方と比較したり、我々の説明でさらに新しいことを知ったりする事ができるのです。

 ただし指導者が、それを引き出すことができること、他の人の考えを受け止めさせることができないと、「正解を出す=わかる」となってしまいます。

 理由がわからなくても正解が出れば、自分はわかっているんだという考えは、公式やテクニックを丸暗記して問題を解く事はOKと言う事なります。

 さらに、どんな手段を使っても合格すれば、自分は実力があるんだ、勉強もよくわかっているんだと勘違いする子も出てきます。本当に実力がある子は、自分ができないこと、十分わかっていないことを知っています。だから、合格後も伸びるのです。

 少し前の授業でのある1人の中学生の話です。すでに教わって解き方(公式)を知っている問題がありました。他の子は知りません。ちょっと難問ではありますが、すぐ解ける問題です。その子は数分で解いてしまいました。

 私は理由をわかっていないと思い。「どうしてそれで解けるの?」と聞くと、「公式を覚えてしまったから。」と言い、考え始めました。

 その子は1年ほど前には「覚えていればすぐ解けるのに、どうして理由を考えなければいけないのですか?」と言っていた子です。今では「説明できないと答が出ても気持ちが悪い。」と言っています。その子は、凄く伸びました。

 世の中で一流と言われる人たちは、どんなに良い結果が出ても、「わかってる。」とか「極めました。」とは言いません。だから、伸びて、伸びて、一流になり、これからも伸び続けるのです。

 「わかってる。」を目指して最善を尽くす。しかし、「わかってる。」にはなれないのです。だから、人は頑張り続けることができ、伸び続けるのではないでしょうか。


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偏差値を上げる方法 [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

先日、中学生が授業終了後にやってきて・・・

塾生「先生、聞きたいことがあるんです。」
私 「何?」
塾生「数学の偏差値はどうすれば上がるんですか?」
私 「それは、偏差値を上げようとしないことだよ。」
私 「偏差値を上げる方法はあるけれど、本当に学力をつけたいのなら偏差値を上げようとしないこと。」


偏差値は模擬テスト等のテストでの学力の指標であり、入試本番で何点取れるかの目安となります。したがって、偏差値を受験校の合格確率判定に使用します。もちろん、模擬テストを受けるメリットは他にもあり、次のようなことが考えられます。

①受験本番のための練習になる。時間配分、解答する順番、高得点を取るための練習。
②受験勉強の目標となる。日々の受験勉強における目標とすることで努力の継続につながる。
③模擬テスト対策として学習することで学力をつける。試験範囲が『3年間の総合』となることもあり、事前に模擬テスト対策として学習することが困難であるが、理科と社会ならば単元ごとの学習が可能である。出題されなくても「この単元からの出題ならばできる。」という学習を継続することが、本番に向けての学力アップに結びつく。

ただ、やり直しをすることには注意が必要です。それは時間がかかるかもしれないからです。しかも、時間をかけても解けないかもしれないからです。

例えば、数学の空間図形の最後の問題は難しいことが多いのですが、それを数学の苦手な受験生が解き直すことは、時間がかかる事が予想されます。解答解説を見てそれを理解することができれば良いのですが、それも難しいようならばやり直す必要はありません。目的は合格であり、満点ではありません。合格に必要な得点が満点でないならば、1問落としても問題ありません。

全て完全にやり直すことがメリットになる受験生は、偏差値65以上を目指す受験生です。偏差値60を目指すならば9割、偏差値55を目指すなら8割、偏差値55を目指すなら7割を目標に解き直すと良いと思います。偏差値50を目指すなら難しい問題のやり直しで時間を使うなら、基本問題を繰り返しやり直した方が有効に時間を使えると思います。


さて、それでは学力をつけて偏差値を上げるためにですが・・・

まず、偏差値は上げるのではなく上がるものなので、「偏差値を上げようとしない」と塾生には伝えたのです。
ではどうすれば上がるかと言うと、“授業に集中する”ことです。

原則(指導者に問題が無い場合)は、授業中に理解できなければ家庭学習で理解することはできません。そして、授業で学んだ内容を身に付けるのが家庭学習です。家庭学習は“やり抜く”ことが大切で、一度学んだ内容を何も見ないで説明できること。全て解けるようにすることです。

「学力=質×量」です。質が悪ければ時間をかけても学力はつきませんし、勉強量が少なくても身に付きません。

授業で良質な考えを得て、家庭学習で大量の問題を解くのです。だから、“授業に集中する”ことが必要です。

そうすると、いつの間にか偏差値は上がるのです。

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伸びる人、伸びない人④ “釈迦に説法”は有り! [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 『釈迦に説法』ということわざがあります。調べると「その道のことを知り尽くしている人に、それを教しえようとする愚かさのたとえ。」と出てきますが、教えようとするから愚かになるのではないでしょうか。

 中学生に「6÷2=3になるんだよ。わかった。」と教えることは愚かになるかもしれませんが、「6÷2=3になるんだよ。どうして?」と理由を考えさせたり、わかっているかどうかをチェックしたりすることは愚かとは思いません。

 その道のことを知り尽くしている人に、それに対する自分の考えや思いを伝えることは愚かではなく、その話の中には、その道を知り尽くしている人にとっても参考になる事があると思うのです。

 しかも、その道のことを知り尽くしている人に、その道の話をすると良く聞いてくれたりします。きっと、知り尽くしていると思っていないのではないでしょうか。だから、益々その道を極めることに近づいていけるのかなと思うのです。

 『釈迦に説法』は有り!と思うのです。説法をする方もされる方も勉強になると考えるからです。相手がお釈迦様だから説法をするのはやめようと、説法をしなければ何も生まれません。そもそも、相手がお釈迦様かどうかわかりません。それを気にしていたら何も言えなくなってしまいます。

 私は、相手がどんなに偉い人でも思っていることを正直に話そうと思っています。そして、おかしいものはおかしい、正しいものは正しいと言っているつもりです。本当に偉い人は受け止めてくれて、助言をしてくれるものですが、結構「わかっている」ようで、わかっていない人は多くいるものです。お釈迦様かどうかを吟味するよりも、説法をしてしまった方が良い方向に物事が進みます。

 自分の方が詳しく知っていることこそほど聞く耳を持ち、話してくれる方に対して感謝の気持ちを持ちたいものです。


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伸びる人、伸びない人③ “わかってます”の壁を取り払え! [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 わかっているのに話を聞くことができる人は、伸びる人です。
 わかっていないのに話を聞けない人は、伸びない人です。

 私は「STEP勇気づけセミナー」という責任感のある自律した子供を育むための、親向けのセミナーのリーダーをしています。

 この「STEP勇気づけセミナー」と出会ったのは昭和の時代ですから30年以上前になります。まずセミナーを受講、その後リーダー研修を受けてリーダーの資格を取りました。

 それから何度かセミナーを開催して、いぶき学院でセミナーを開催したいと本部に連絡したところ「しばらく開催していないので、リーダー研修をもう一度受けた方がいい。」と言われ、受けなくても「わかってるよ!」と心の中で叫ぶ自分がありました。渋々、1泊2日のリーダー研修に行くことに・・・。

 その時の受講者は私を含めて5人ほどだったと記憶しています。もともと「STEP勇気づけセミナー」は多くても10人程度で行うものですので、リーダー研修も少人数である事は予想していました。

 その時の研修担当はTさんで、そのTさんの話を聞き、研修を受け、自分が「わかってる。」と思っていたことが根底か覆されました。全然解っていない自分に気づくとともに、「STEP勇気づけセミナー」の奥の深さを知り、本当に叩きのめされた感がありました。「わかってる。」は「わかってない。」なのです。(Tさんは凄い人です。私は恩人であり師匠と思っています。)

 「わかってる。」と思ったら、それ以上、それについて学ぼうという意思は消えます。「わかってる。」と思っていることについて、間違っていたり知識不足だったりすることを知るのが怖いのです。自信がある事だから、他から色々言われたくないし聞きたくない。それで自信を喪失したくないからです。

 むしろ「わかってる。」と思っていることこそ、色々な人から話を聞き学ぶ必要があるのです。それは、「わかっている。」ということを言い訳に学ぶことをやめている自分を知り、「わかっている。」ことを本当の自分の強みにするためです。

 自信は大切ですが、自信過剰は命とりです。

 物事を極めようとしている人は「わかってる。」とは絶対言わないはずです。

 「わかってる。」という壁をつくり、成長を止めてはいけません。常に“未熟な自分”と向き合って自分を高めたいものです。


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