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伸びる人、伸びない人⑤ “わかってる”を目指せ! [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 1人での学習で一番怖いのは、正解したら大丈夫と思ってしまう事です。

 実は他に解き方が存在して、他の解き方の方が、応用が利くことは少なくありません。

 家庭教師や学習塾、特に個別指導でも正解したら次へ進む傾向があります。いぶき学院の個別の先生の報告に「説明をさせたらわかっていなかった。」、「答が出ればいいと思っているかもしれない。」と言う話が出てきます。いぶきでは、目的と理由を大切にしているので、先生たちも正解が出ても、塾生が「わかってる。」ということではない事を知っています。(いぶき学院は違うとう自慢話でした。)

 その点、グループ指導は1つの問題で、色々な考え方が出てくるので面白いです。他の子の考えを自分の考え方と比較したり、我々の説明でさらに新しいことを知ったりする事ができるのです。

 ただし指導者が、それを引き出すことができること、他の人の考えを受け止めさせることができないと、「正解を出す=わかる」となってしまいます。

 理由がわからなくても正解が出れば、自分はわかっているんだという考えは、公式やテクニックを丸暗記して問題を解く事はOKと言う事なります。

 さらに、どんな手段を使っても合格すれば、自分は実力があるんだ、勉強もよくわかっているんだと勘違いする子も出てきます。本当に実力がある子は、自分ができないこと、十分わかっていないことを知っています。だから、合格後も伸びるのです。

 少し前の授業でのある1人の中学生の話です。すでに教わって解き方(公式)を知っている問題がありました。他の子は知りません。ちょっと難問ではありますが、すぐ解ける問題です。その子は数分で解いてしまいました。

 私は理由をわかっていないと思い。「どうしてそれで解けるの?」と聞くと、「公式を覚えてしまったから。」と言い、考え始めました。

 その子は1年ほど前には「覚えていればすぐ解けるのに、どうして理由を考えなければいけないのですか?」と言っていた子です。今では「説明できないと答が出ても気持ちが悪い。」と言っています。その子は、凄く伸びました。

 世の中で一流と言われる人たちは、どんなに良い結果が出ても、「わかってる。」とか「極めました。」とは言いません。だから、伸びて、伸びて、一流になり、これからも伸び続けるのです。

 「わかってる。」を目指して最善を尽くす。しかし、「わかってる。」にはなれないのです。だから、人は頑張り続けることができ、伸び続けるのではないでしょうか。


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