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人は立ち上がる度に成長する [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 公立高校の選抜方法で「神奈川方式」という制度があった。

 今は廃止されているのだが、中学2年生時に行われるアチーブメントテスト(ア・テスト)の結果が、県立高校の合否判定に25%関わっていた。さらに、中学2年生の内申点(学校の成績)も判定に使われたため、中学3年生になった時には40%以上が決まっていた。中学3年生の内申点が決定すると、本番の入試前に70%ほど決まっていたと思う。

 当時私は神奈川県でも授業をしていたので、子供達からは「先生に××高校には絶対受からないと言われた。」とか、「先生に○○高校を受けなさいと言われた。」、「うちの中学で今まで◇◇高校を受験して落ちた人がいないんだって。」と言う話を聞いた。

 完全に輪切り状態で、ア・テストと中2の内申点で受験する県立高校が決められていたと言っても言い過ぎではないと思う。公立中学の先生はア・テストの結果の良い生徒から順に並べて、受験校を割り振っていたのではないかと思う。違っていたら、申し訳ないがそうとしか考えられない。

 以前の神奈川県の県立高校入試は、結果がわかっている高校入試だった。

 当時私は神奈川県の某教室を任されており、中学3年生のやる気を促す試みをするのだが、結果がわかっていては頑張る気にならないのは当然のこと。やる気を出す試みもしたのだがどうにもならなかった。受験後に起こる『成長』と言う化学反応が、神奈川県の受験生に起こることはほとんど無かった。

 それに比べて結果がわからない受験をしていた東京都の受験生たちは、合格できるかどうかわからない志望校を目指し、頑張ることで成長して行く姿は逞しく感じたものだ。


 人生は結果がわからない。だから人は頑張れる。

 失敗しても立ち上がれるのは、次の結果がわからないからだ。そして立ち上がる度に人は強くなっていく。諦めずに頑張り続けことが成功を呼び込む。

 成功の法則は成功するまで諦めないことだ。


 諦めずに頑張るから人は成長する。

 できない理由探し諦めていない振りをしたり、言い訳をして頑張らないことを正当化したりしてはいけない。

 できなくても失敗しても構わない。
 
 できない理由探しや言い訳をしている暇があるなら、今を一生懸命生きることだ。

 目の前の結果より大切なものがある。

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世の中に“無駄”なものは無い!? [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 私は世の中に“無駄”なものは無いと思う。

 いや、正確に言うと“無駄”と思うことでも意味があり、それらは別の形で活かせると思う。


 今、いぶき学院もお休みを本日(8/17)までいただいているが、この休みの期間を“無駄”にならないように、有意義に過ごせるようにと考えて休みに入るがそうは上手く行かない。終わってみると、無計画に過ごしてしまい“無駄”に時が過ぎたと思ってしまう。

 しかし、過ぎたことをあれこれ考え「失敗した」と思ったら辛くなる。だから、その“無駄”と思う時間が有意義だと考えたい。ゆっくり時間を使えたし、仕事のことも少しばかり忘れることもできた。

 そして“無駄”なことから自分なりに考え得ることもあった。決して“無駄”ではない。


 凄く忙しい時、効率良く仕事をしていかないと事がうまく運ばない。息つく間もなく働いていると、気持ちにも余裕が無くなり細かな配慮や気遣いが難しくなる。すると結果的に仕事は終わっても何か釈然としない気持ちが残る。

 やはり、ゆとりや遊びが必要だ。それがあって全てが上手く行く。そのゆとりや遊びは“無駄”ではないと思う。


 話が支離滅裂になってしまうが、“無駄”なことは有ると思う。これも正確に言うと“無駄”だと思ったら本当に“無駄”なのだ。

 “無駄”をつくるのは自分自身であり、“無駄”を“学び”に変えるのも自分自身だと思う。

 色々な“無駄”、お金、時間、努力・・・。これらを無くすためには、目的を考えることだと思う。お金の使い道、時間の使い方、努力の方向性だ。これらが明確ならば“無駄”なものは無くなるはずだ。

 受験も同じで、“無駄”な努力になるかならないかは合否ではなく、目的を持って受験できるかどうかだ。目的を持ち然るべき努力をしたならば、結果はどうあれ未来の自分にプラスになる。受験に真剣に向き合い最善を尽くすことが大事だと思う。

 “無駄”とするか“学び”とするかは自分次第なのだ。

 結局、世の中に“無駄”なものは無いと思う。


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伸びる人、伸びない人②  “わかってる”子は伸びない [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 親が話をしようとすると、「わかってるよ!」と言って話を聞かないケースがあります。これは、「本当にわかっている。」と思って言うこともあると思いますが、話を遮断する目的、「うるさいな、わかったから黙っててよ。」と言うことも少なくないと思います。それも別の意味で問題がありますが、ここでは「私は、それについて理解しています。」という意味で使うケースを取りあげてみようと思います。

 私は基本的に学校より先に進めているのですが、学校が先行するケースがあります。学校が先行しても、切り口を変えれば新しいこととして授業はできますし、理由を突き詰めていくことはできますので授業を行うこと自体に問題は有りません。

 もちろん復習の授業として考えれば、学習した内容を再び学ぶことについては悪いことではありません。

 ところが、稀に「もう学校でやったから、わかってる。」と思ってしまい、話を聞かなくなる子がいます。その子達の多くは勉強が苦手で、理由よりも正解を優先する傾向が強い子たちです。

 だからこそ尚更、しっかり話を聞いて考えて理由を説明できるようになってもらいたいのです。

 逆に塾で先に学習した内容を「わかってる。」とならずに学校の授業を、しっかりと聞くことが重要である事は言うまでも有りません。

 私立中に通う中1,2年生の問い合わせが多くなっています。

 勉強が伸び悩んでいるからです。その一番多い原因は中学受験勉強が暗記型だったことです。

 合格を目的とした学習のため、公式やテクニックの暗記、解き方への執着が問題です。

 もちろん、いぶき学院では中学受験から大学受験まで、できればいいという指導方針はありません。合格実績を掲げると合格させるために、手っ取り早い方法に走ってしまうのです。そのような指導を受けた子達は、正解が出たことを「わかった。」と勘違いしています。

 「縦が5㎝、横が6㎝の長方形の面積はいくつ?」→「6㎠」
 「どうして?」→「縦かける横だから」
 「どうして?」→「公式だから。」では説明になりません。

 正解の出し方が「わかった。」子達は、理由を考える必要も、それ以上話を聞く必要もないのです。

 正解を得ても「わかった。」と思っていない子達は、理由を考えようとするし、話も聞こうとします。だから伸びるのです。そして将来の可能性は広まります。


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伸びる人、伸びない人① [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 授業では、子供たちが理解しているかどうかのチェックが重要です。

 チェックは話の聞き方と顔つき、ノートの書き方、発言、問題演習などで行います。10人ほどのグループ指導でも全員が、一回の説明で理解することは難しいことです。
 
 高いレベルを目指すためには、同じ正解であってもより高いレベルでの理解に基づくものであって欲しいのです。そこを目指すために、どこまでのレベルで正解を得ているかを見極める目が我々には求められるのです。そのために1人ひとりの性格、基礎学力、得手不得手、志望校、目標点を把握してそれに応じた対応をしていくのです。

 クラスの中で数人わかっていないと気づくと、もう一度全員に前を向かせて説明をします。同じ説明ではなく、見方や考え方を変えたり、具体例を交えたりして説明するのです。

 ところが!

 わかっていない子ほど説明を聞けないのです。

 問題演習の途中で「前を向いて!」と声を掛けると、素早く顔を上げる子と問題演習を継続しようとして前を向けない子にわかれます。わかっていない子は他の子よりスピードが遅く、解き終わっていないということもあり演習を継続する傾向は強いですが、それでも前を向ける子はいます。

 わかっていない子はもちろん、解き終わっていない子には“遅い”原因があります。だからこそ前を向いて話を聞く必要があります。

 わかっていない子は、わかっていないのに話を聞けないため2回目のチャンスも活かせず、解らないままとなります。
 
 しかし、わかっている子は、わかっているのに話を聞くことになり理解を深めると同時に授業中に学力が定着していきます。

 ということで、わかっている子とわかっていない子の差はどんどん開いていくのです。

 ですから、話を聞いて授業中にわかってしまうようにすることが大切です。そのためには、速くノートを取る事に心がけ、書いている(問題を解いている)途中でも、先生が説明を始めたら話を聞くことに集中することです。

 わかっているのに話を聞くことができる人は、伸びる人です。
 わかっていないのに話を聞けない人は、伸びない人です。

 わかっている話だと思っても話を聞くことで、自分の中の確認になったり、改めて考え直すきっかけになり、別の見方や考え方が生まれたりすることがあります。それを成長と言うのではないでしょうか。


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