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「勉強ができない」からの脱出Ⅴ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 原因その5:授業時間を無駄にしている

 原因その1で「学校の授業が解らない」という話をしましたが、ここでは、そもそも授業を無駄にしているということ、集中できていないケースです。

 例えば、おしゃべりをする、別のことを考えている、後で勉強すればいいと思っている、ノートを綺麗に書いている、などです。

 中学3年生の5教科の授業時数は、1週間に、数英理社が各4回、国語が3回ですから、合計の授業時数は19となります。これを6日で割るとおよそ3時間です。

 つまり、月曜から土曜まで6日間の5教科の1日平均学習時間は3時間と言うことです。集中していない人や、授業が解らないではなく解ろうとしていない人は、1日3時間の勉強時間を放棄していることになります。

 ノートを取っておいて、後で勉強しようと考えるより、その場で集中して知識を吸収し、理解する。そして、家でもう一度復習する方がどれだけ効率が良く、しかも効果的かはいうまでもありません。

 塾生で「集中していても解らない。」と言う子もいますが、どんな授業でも解ろうとする癖をつけていないと、すばらしい授業に出会った時に集中できなくなります。「

 後で勉強すればいい。」と言う気持ちが捨て、「今、頑張って解る!」となれれば、授業だけではなく、人の話、親の話、社会に出てからの上司の話や命令も、しっかり聞いて理解できる人間になっていくのではないでしょうか。

 現代で大切な能力の1つにコミュニケーション力があります。コミュニケーションの基本は話を聞くことです。聞き上手は話し上手なのです。


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本物の“やる気” [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 勉強を一生懸命にやっていますか。仕事を一生懸命にやっていますか。

 勉強や仕事に対して“やる気”はありますか。

 人が行動を起こす理由に、お金がもらえるとか、ご褒美(褒められることを含む)がもらえるということがありますが、それは本当に“やる気”を持った行動と言えるでしょうか。

 ボランティア活動はお金をもらえないのに一生懸命にやります。これは本当に“やる気”を持った行動です。

 しかし、内申点に加点がつき受験に有利になるからボランティアをするという人がいますが、受験に有利になるからボランティアをする人は、人を助けると言う事ではなく、ボランティアをやったという事実を得ることが目的となりますので、本来のボランティア精神とは異なります。

 そうなると人が困っていても、自分が得をしなければ助けないと言う事にもなりかねません。ボランティアは無償だからこそ頑張れるのではないでしょうか。

 又、やりたいことや趣味にはお金と時間をかけられるものです。お金を払って大変な思いをしてでも一生懸命になるのが趣味です。そこには“やる気”が確かに存在します。

 お金のために一生懸命になると、お金が入ってくれば“やる気”は終了です。

 ご褒美のために一生懸命になると、ご褒美が入ってくれば“やる気”は終了です。

 受験も同じです。受験が終わると消えてしまう“やる気”は本物とは思えません。

 志望校合格を目標に頑張る事が、結果の如何に関わらず本当の“やる気”体験につながると信じています。


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「勉強ができない」からの脱出Ⅳ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 原因その4:わかったつもりになっている

 「答が合っている」、「良い結果が出ている」、「上手く行っている」時ほど危険なときはありませんよね。

 人は事が上手く運ぶと、それが「自分の実力である」とか、それが「継続する」と勘違いすることがあります。

 「上手く行っている」時こそ、その原因を分析する必要があります。その見極めができれば、その後に訪れると予想される停滞や落ち込みを最小限に防ぐことや、さらに上を目指すことができるはずです。しかし、それがわかっていても、できないのが人かもしれません。

 「勉強ができない原因」の答を追うという事と基本を疎かにする事に被ることになりますが、勉強では問題を解いて答が合っていれば別の問題が解けるとか、先々困らないという事にはなりません。

 本当に理解(意味と理由が説明できる)して、簡単な問題を基本通りに解くことが大切です。基本を応用して発展問題を解くわけですから、簡単な問題を疎かにしているようでは勉強ができるようになりません。

 又、わかったつもりになっている人は、相手の話を最後まで聞くことができません。

 会話の途中の「わかった」は、「もうこれ以上あなたの話は聞きたくありません」ということです。親子の会話で多いのではないでしょうか。

 最後まで話を聞かないと相手の真意が解りません。親しい間柄でも互いに話を最後まで聞くこと、相手の考えを解ってあげることができれば、互いに学び成長できるはずです。もちろん、親子の会話ならば親子関係も改善されるはずです。

 最後まで話を聞く事、問題文を最後まで読む事で、解ったつもりにならないようにする事が学力をつけていくことに繋がります。



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「勉強ができない」からの脱出Ⅲ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 原因その3:基本を疎かにしている

 女子レスリングの吉田沙保里さんが引退後インタビューに答えて、「若い人たちは技やテクニックを覚えたがるけれど一番大切なのは基本」と言っていました。

 勉強でもそれは同じです。基本ができていないことで2つの問題点が生じます。


 その1つが正確さを欠き間違いが多くなることです。

 「うっかりミスが多い」原因の一つに基本が疎かになっていることが考えられるのです。基本に忠実に学習をしていくことで、一連の考え方、書き方が身に付き単純なミスは激減します。

 例えば数学の計算の途中式をしっかり書き、答が出たら問題文を確認し、解答用紙に問題が要求している通りに答えを書く。

 途中式については、今までも何度も触れて来ましたが、「時間が無いから書かない」は言い訳です。家庭学習ではしっかり時間を取ってきっちり書くことです。試験中も取れる問題を確実に取るという試験の原則からしても、しっかり書くことが大切です。でも、普段からきっちり途中式を書いている人は計算も正確で早くなるので、試験中でも時間をあまりかけずに解くことができますし、入試本番の時点では逆に途中式を書く必要が無い状態に仕上がる人もいます。そのような状態の人、つまり途中式を書かなくても正確に応えを出せる人は、それまでに基本通りに丁寧にたくさんの問題を解いてきた人なのです。そのような人を見て「途中式はいらない!」と勘違いしているといつまでも、遅くて間違いが多い状態から抜け出せません。

 本当に勉強ができる人が基本通り途中式を入れて解くと最強です。途中式をどうやって書けばいいか分からない人は、次の事をヒントに書いてみてください。

 「一度に2つ以上のことをやらない」、「上の式(=は縦にそろえて書きます)を少しだけ簡単にした式を書く」

 そして、問題に合った答を書かないと正解になりませんので、必ず問題が何を問うているのかを確認する癖をつけるのも基本です。


 基本ができていないことで生じる問題点の2つ目は、先々伸びなくなることです。

 目の前の問題は解けても別の問題(類題やちょっとした応用問題)が解けなかったり、学年が上がり難しくなった時に問題が解けなかったりするのです。どこで伸びか止まるのかは、状況次第なのでわかりませんが、どこかでのびが止まる事は確かです。

 人は無限に成長することができます。基本を身に付けることができれば、知らない世界でも問題を解決していけるはずです。


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大切なものは目に見えない [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 先日、某講演会(研修会)に参加しました。その中で、人は「外的要因ではなく内的要因でやる気が出る」という話がありました。

 外的要因とは、目に見えるモノであり、ご褒美や結果等もそれにあたります。勉強をさせるために、お小遣いを上げたりゲームを買ってあげるというご褒美は一時的には有効ですが、継続するとご褒美をもらうために勉強をするようになり、本来の目的とずれることが考えられます。

 成績が上がることや合格することは重要なことですが、その先にある目に見えないことの重要さとは比較になりません。

 沢山お金があっても、社会的地位が高くても、肩書が偉くても、どんなに高い服や装飾品を身に纏っても、有名大学を出ても、一流企業に就職できても・・・“幸せ”に勝るものはないと思います。

 だからこそ、成績を上げるため、志望校に合格するために、“精一杯頑張る”ことが大切なのです。その結果は“幸せ”に結びつくかどうかわかれませんが、その頑張った過程は“幸せ”に結びつくはずです。

 なぜなら、成績が上がらなくても、志望校に合格できなくても、未来の自分の“幸せ”に向かって前に進めるからです。うまくいかなかったことを活かしてさらに上を目指せるはずです。“一生懸命頑張る”ことで得られた自信と経験は一生自分の中に残り、これから続く長い人生の要所で“力”になります。

 成績を上げることや志望校合格という結果は目標です。“幸せ”になるためのひとつの目標です。そして、結果が出なくても“幸せ”になれることを忘れてはいけません。前に一歩出られれば問題ありません。そのために“一生懸命頑張る”のです。

 これからも、未来の“幸せ”をつかむことを目的として指導してまいります。

 
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