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面積って「たてかけるよこ」? [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 小学4年生に「面積って何?」と聞いてみました。

 「学校でやったから知ってる。たてかけるよこ!」

 長方形の面積を求める方法は確かに知っていましたが、面積の意味を答えられません。

 面積が何かわからないけれど、長方形が書いてあって、その長方形の縦と横の長さが書かれてあれば面積を求めることができます。

 面積が解らないけれど、求められるという変なことが起きています。

 そうなると、正方形の面積を求める式「一辺×一辺」と、長方形の面積を求める式「縦×横」が別のモノに見えてきたり、長方形の面積を求める場合、横×縦ではダメだと思ったりしてしまいます。

 長方形を斜めに書くともどっちの辺が縦か横か分かりません。
 
 面積は「縦×横」と覚えているので、L字型の図形の面積など求められるわけが有りません。

 長方形以外の面積は求められません。

 しかも、面積が何のことやらわかっていないのです。

 授業で「面積は広さのことで、畳の枚数で部屋の広さが分かるように、縦と横の長さが1cmの正方形が何個あるかで広さがわかるよ」と話していくと、「縦×横」を知らない子でも勝手に縦と横をかけて1㎠が何個あるかを求め始めます。

 求め方を教えなくても、子供たちは自分自身で考えて求める方法を見つけます。

 L字型の図形についても、何も言わなくても子供たちは自分で考えて求めていきます。


 最後に、小学4年生に「面積って何?」と聞いてみました。

 「1㎠の正方形が何個あるか!」と言います。


 面積の勉強に限ったことではありませんが、大人(我々みたいに先生と呼ばれる人も含めて)は、求め方を教えてしまいたくなります。

 そして、子供が答えを出すこと、正解を出すことで安心するのです。

 「できた!」と子は喜び、親も満足し、先生は安堵する。

 そんな答えを導く学習に未来は有りません。

 教えないで、考えさせる。

 失敗しても、間違っても構わない。

 大人は教えたくても我慢する。

 子供が自分の力で解決することを信じて。

 それが未来につながると思うのです。


 「がい数って何?」

 「四は切り捨てて、五は切り上げること!」

 また、概数の意味を知らないのに四捨五入という方法だけ知っているのです。

 「がい数ってさ・・・」と、意味を考え、教えることを我慢して、子供たちが自分で解決することを信じる日々が続いていきます。




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大井町から教育を考える会20周年 [◆学習塾 「活動と学習塾団体」]

 20年前、地元大井町を良くしようと思い始めたのが、大井町から教育を考える会(OKK)です。

 町を良くするため、町を変えるためには人づくりが大切です。

 そした、人づくりのためには教育の充実が必要です。

 しかし、小さな学習塾がどう足掻こうと非力であり、それを達成することは難しいということで、近所の学習塾と一緒に活動して、みんなで町興しができればと考えたのです。

 最初は教育懇談会ということで、学習塾と学校(都立高校や私学)と情報共有をしました。

 数年後、私立中高の先生方と色々なお話をしていく中で、「相談会をしよう」ということで始まったのが、『教育講演会&中学高等学校相談会』です。

 相談会も第15回となり、すっかり定着してきた感があります。

 気が付くと29校の私立学校がOKKの会員となり、ともに活動するようになりました。

 学習塾も私立学校も、子供が来なければ存続できません。

 従って、1人でも多く入ってもらいたいというのが本音です。

 しかし、我々個人塾の先生も私立学校の先生も、営業マンになるために学習塾を始めたわけではありませんし、学校に就職したわけではありません。

 OKKの相談会の目的は、自分の学校に生徒を入れることではありません。

 来てくれた子が、自分に合う学校を見つけてもらうことが目的です。

 私学の先生の中には、自分の学校ではなく他の学校を勧める先生もいます。時には相談会に来ていない都立高校を勧める先生もいました。

 子供達が学校を決めるにあたり悩み、決まらなくて困っている時に、OKKの相談会で先生方が話を聞いてくれてアドバイスをすることで、進路が見つけられたら嬉しいです。

 私立中高の先生方以外にお手伝いをしている方々(スタッフ)は、学習塾の先生は勿論ですが、個人参加の方や関係企業の方です。

 相談会でお金は入って来ません。

 しかし、我々スタッフはいつもお金以上のものをもらいます。

 それは、来場者の笑顔です。

 そして、生徒募集の先生方が、営業マンではなく教育者の顔になります。

 今年も11/3開催。

 今年も良い思いができると思います。

大井町から教育を考える会(OKK)ホームページ

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授業を極めることを目指して [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 授業は難しいです。

 なかなか自分が満足のいく授業をすることができません。

 授業が終わり「やり切った」と、力が抜ける時がありますが、それは精一杯やったわけであり本当に良い授業だったかどうかわかりません。

 
 一斉(グループ)指導の授業はやり甲斐があります。

 ここで言うやり甲斐とは挑戦し甲斐かもしれません。

 塾生たちが何人かいて、その一人ひとりの性格や習熟度が異なります。

 発問すると色々な答えが返ってきます。

 それを、受け止め授業を進めます。

 最終到達点にどうやってたどり着いてもらうか、いかに高いレベルで理解してもらえるかの勝負は楽しく、やり甲斐のあることなのです。

 従って、同じ学年の同じ単元の授業でも決して同じ授業にはなりません。


 いつも考えていることは、休むと損をする授業、受けたら特をする授業をするということ。

 今日は「楽しかった」は当然のこととして、「授業を受けて良かった」、「受けなかったら解らなくなっていた」、「良く解った」、「すごい話が聞けた」と塾生に感じてもらう授業を目指しています。

 いぶき学院を選んで、私の授業を受けてくれている塾生たちに対して本当に有難いと思っています。
だからこそ、その感謝の気持ちを授業で返したいと思っています。

 授業は、繊細であることを以前書きましたが、最後の落としどころまで筋道が有り、それに向けてところどころに布石を打ちながら進めていきます。

 しかも、相手(塾生)はその時々で異なりますから、こちらもそれに合わせて常に授業を進めていきます。

 何気ない一言にも実は意味があるので、聞き漏らすと効果が落ちてしまいます。

 
聞き漏らさないようにするためには、塾生にしっかり話を聞くように伝えてもあまり効果は有りません。

 聞き漏らさないようにするコツは、楽しく面白い授業にすることだと思います。

 つまらない話を聞くことは大人でも苦痛だと思います。


 授業を休む子はあまりいませんが、私は意地悪なので休んだ子がいたら、なおさら気合が入って「今いる塾生たちに来てよかった」という授業をしようと思ってしまいます。

 その結果、休む塾生が少なくなるのです。

 授業を休まなければ、当然の結果として学力は上がるということです。


 「休んだ分は家庭で学習させます」という保護者がいらっしゃいますが、家庭学習では何とかなりませんから、とにかく授業は遅刻欠席が無いようにすることが本当に大切なのです。

 当たり前かもしれませんが、学力上位のクラスの欠席はほぼありません。

 大切な用事が有っても授業を優先しいるからだと思います。

 授業を優先しているからこそ、授業中の話は洩れなく聞けるのではないかと思います。


 塵も積もれば山となる、コツコツと少しずつ積み上げていくことで高い学力が付きます。

 急がば回れ。目の前の結果に溺れず、こだわりと問題意識を持って着実に勉強を進めていくことで大きなものを手に入れられるはずです。


 授業を極めることを目指していきたいです。

 しかし、絶対に極められないほど理想が高いので、私の授業力は一生伸び続けると確信しています。


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観察力を鍛えよう [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 何をやるにしても、まずやることは“見る”こと、つまり観察することです。

 問題を解くときも、どこかに行く時も、友達と喧嘩して仲直りするときも、部活動でチームが強くなろうとする時も、習い事をうまくなろうとするときも、どんな時もまず“見る”ことが大切です。

 問題を解く時に答えを出そうとするならば、まず 問題文を読みます。

 問題文を理解できなければ問題は解けません。


 国語の「次の文章を読んで後の問に答えなさい」という問題は、問題文の内容が解ってしまえば後の問いに楽に答えられるものです。

 問題文を読み取れないと、選択肢の罠(もっともらしい選択肢を選んでしまう)にはまったり、「10字で抜き出しなさい」と書いてあると、ひたすら「1,2,3…」と文字を数えることを始めてしまったりするかもしれません。

 それらは、文章を読んで理解する事をせずに答えを出そうとしているだけです。


 どこかに行こうとして道に迷った時、何を考えますか?適当に進んで辿り着くこともあるでしょうが、そうはうまくいきません。

 道に迷った時、「ここはどこ」と現在地を確認するのではないでしょうか。

 そして、「今ここにいるから、こっちに行けばいい」となるわけです。

 目的地に行こう(答えを出そう)とするならば、現在地を把握する(問題文を把握する)ことが必要です。


 上のレベルを目指すには、何が問題なのかを考え見つけて、それを解決するための方法を見出して実行するのです。

 そのためにはまず“見る”ことが重要です。“見る”ことは以外に難しく、何となく見ていると見逃してしまいます。

 何となく見ないためには、見たものに対して、「どうして」と「なぜ」と考えると良いでしょう。

 部屋を見渡して、扇風機が回っているのを見て「どうして」と「なぜ」と考えてみると、暑いから回していると考えたり、モーターの仕組みを考えたり、プロペラについて考えたり、デザインを考えたり色々と考えることはあります。

 普段の生活の中で観察力を鍛えると、そこから学ぶ力もついてくるはずです。


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