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ここが変だよ、学習塾② 「合格は目的ではなく手段」 [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 お金を儲けることよりも、お金の使い道を考えた方が良いと言う話を聞いたことがあります。

 つまり、どうやってお金を儲けるかと言う方法よりも、何のためにお金を儲けるのかという目的を考えろと言うことです。大金持ちになる目的が明確ならば、そのお金を有効利用できるはずですし、大金持ちになったあとの人生が有意義になるはずです。

 そうなると、お金を儲けることは目的を達成するための手段となります。

 何か目的をもってお金を儲けたとします。その目的、つまりお金を儲けてやりたいことを考えてみてください。

 豪邸に住んで毎日遊んで暮らす。おいしい物を飲んだり食べたりする。世界中を旅行する。趣味にお金をかける。高級車を購入する。会社を設立してさらにお金を儲ける。寄付をしたり慈善事業をしたりする。色々な考えがあると思います。

 次に、さらにその目的を考えてください。何のためにそうしたいのですか。それをすることが何になるのですか。

 そして、その目的を考えていくと何に行き着きましたか?それが自分自身の本当にやりたいことではないでしょうか。


 私は、志望校合格は手段であると考えています。合格を目的としてしまうと手段を選ばなくなります。そして、この世の中の全てのモノを手に入れた気分になるかもしれません。お金を儲けたけれどその後の使い道が解らない状態で右往左往するかもしれません。

 合格がゴールとなりしばらくやる気が出ないかもしれません。合格後のことを考えていないので、全てを出し切り何も残っていないかもしれません。丸暗記と受験テクニックで合格をしてしまい、それらが合格後に何の役にも立たないことにも気づくでしょう。そのような学習をした人に限って「数学なんて大人なって使わない。役に立たない。」と言うかもしれません。

 志望校合格を目的とした人は、同じことを繰り返す傾向があると思ってしまいます。大人になり一流企業に就職が決まると目的達成!社会的地位の高い役職に就くと目的達成!

 その後に待っているのは、空虚な気持ち、退職、辞任・・・。本当は就職をした後、偉くなった後が大切ですよね。でも、小中高生時代に結果を追い求める経験や望校合格を目的とする生き方をしてきた人達は、結果が全て目的となっているように思えてなりません。

 だから、いぶき学院は志望校合格を売りにしません。丸暗記やテクニックを身に付けさせる指導をせず、「何、何故」を大切にします。入試前に学校を休ませません。入試に有利になるようなボランティア活動や生徒会活動は推奨しません。

 その先にある目的を達成するための手段としての志望校合格だからです。

 社会に役経つ人間になって欲しいからです。優しい人間になってもらいたいからです 。「ありがとう」と言われる人間になって欲しいからです。

 今や学習塾は日本にとって無くてならない教育機関となっています。

 しかし、子供たちの将来の幸せや日本の未来に寄与しているとは、私には思えないところが少なくありません。それは年々多くなっているように思えてなりません。

 学習塾を含む教育機関が考え方を転換していけるよう取り組んでいきたいです。


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