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ここが変だよ、学習塾(世の中)③ 「都合を押し付ける」 [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 前回、試験対策を行う学習塾と行わない学習塾の話を書きましたが、試験対策を行うか行わないかは、子供たちの為になるかどうかで決定されるものだと思います。

 しかし、学習塾が試験対策を行わないケースで、試験対策を行わないことを正当化する(理論武装)学習塾もあります。これは学習塾側の都合を押しつけた形であり、どう考えても子供本位とは言えません。

 試験対策が不要である中高生もいますし、試験対策が必要な中高生もいます。

 必要な子たちに理由をつけて行わないのは如何なものかと思います。

 必要な子たちには試験対策をするか、できないのなら他塾に行ってもらうかです。


 本日、4本の営業電話がありました。

 コロナ対策が1件、ウエブサイトからの集客が3件です。

 4件ともお断りをしましたが、4件とも客本位の電話とは思えません。

 「大変お世話になっております。初めてお電話差し上げました。」この時点で変!初めての人を世話した覚えはないぞと思い聞いていると、「オーナーさんはいらっしゃいますでしょうか。」要件も言わずに取り次げるわけが有りません。

 「この地区の担当になりましたので1度ご挨拶にお伺いしたいと思いまして電話しました。」と一方的。中には「本日のご都合は如何でしょう。」と完全に自分の都合。

 「集客にご興味は有りませんか。」と絶対にNOと言えない質問をしてくる。

 「今のホームページからの問合せ件数を増やすサービスです。」と抽象的。具体的にどういうことですかと聞いても具体的には言わず、「その辺の所を含めて一度お会いして・・・」となる。「評判が良かったものですから・・・」と言うのでどのくらい良かったかを聞いても答えにならず、「問い合わせが増えました。」と言うので、何割くらい増えますかと聞いても答えられず、あちらから退散となる。

 最近、話を聞いた営業の人で1人だけ感じの良い人がいました。

 私の話をまず聞き出して、できることを提案してきた人です。

 お客の言うことを聞いて、都合のいいように話を持っていく営業の人もいますから注意は必要です。

 そのような人は話の端々に無理を押し付けてくるので、何となく信用してはいけないことが分かります。

 例えば、「ただいまキャンペーン中で今週中にお申込みをされた方は・・・」と急かしたりする営業を私は信じられません。

 そんな営業をしている人は何の為に仕事をしているのか疑問になります。


 学習塾も同様で都合を押し付けてくるところもあります。

 都合を押し付けるというのは、本来はその塾に合わない子を入塾させようとすることです。

 コースの選択や授業回数も、本人に合わなくても塾の都合に合わせて勧めることもそうです。

 世の中はそんなことが多く嫌になりますが、取捨選択する目を持つことと、自分自身が正直に生きることが大切かと思います。


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中学校の定期試験(定期テスト・定期考査)対策を行う塾、行わない塾 [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 高校入試の学習塾で、定期試験(定期テスト・定期考査)対策を行う学習塾と行わない学習塾があります。

 ほとんどの学習塾は試験対策を行っていると思われます。

 なぜならば、高校入試では中学校の内申点(成績)が関わらないことは殆どないからです。

 しかし、私立のトップ校は一般入試で一発勝負となりますので、そこの受験については内申点は関係ありません。

 ただ、浪人の無い高校入試では必ず絶対に受かる高校の受験が必要です。

 その場合、一般入試で他校を受けて受かればいいのですが、万が一を考えると併願優遇入試での確実に1校は合格としておきたいところです。

 併願優遇入試は、他の高校を受験して不合格の場合、各私立高校が提示する内申点をクリアしていれば高い確率で合格となる入試です。

 基準となるのは、3科、5科、9科の内申点で私立高校によって異なります。

 内申点を超越する圧倒的な学力を身に付けてしまえば、その必要もないのですが、そのような中学生は僅かであると考えられます。

 圧倒的な学力をつけるためには、正直なところ中学校の試験勉強は厄介なものとなります。

 試験対策をしている間に先に進んだ方が学力をつけられるからです。

 従って、私立トップ校及び上位校をターゲットとする学習塾は試験対策を行わないところが多くあります。


 学習塾の合格実績の為に、本当は内申点が重要になる中学生にも学力重視を貫くケースが有ります。(※これについては、後日「ここが変だよ、学習塾➂」にて)

 試験対策を行う学習塾では様々な方法を取っているので、学習塾に確認されてください。

 一般的に、
 ■授業の中に組み込む
 ■授業以外に実施→無料補習・有料講座(別コース)・自習(教室開放)で講師有と講師無

 あくまでも私の意見ですが、自習形式の試験対策は先生がついていない場合はお勧めできません。それは、ただの教室開放であり試験対策ではありません。先生がついていたとしたら先生の力量次第かなと思ってしまいます。試験範囲を先生主導で行うことが効率も良く効果もあると思います。

 複数の中学校が通う学習塾では、各中学校の試験日程異なるために、個別指導ならば問題はないのですが、集団(一斉)指導では厄介なものとなります。(※実際にいぶき学院でも9月~10月は1カ月以上に渡り中学校の試験が入れ代わり立ち代わり続きます。それでもいぶき学院では学校ごとの試験対策を行っています。)

 従って、試験対策をしないで済む口実が欲しくなり、「学力をつけることが大切」となるかもしれません。


 現在の状況(成績や学力)と志望校から目標とする学力(偏差値)と内申点を決めて、その為にどのような学習(カリキュラム・学習レベル・試験対策の有無と方法)が適切かを考えてみたいものです。


 学習塾の合格実績は上位校だけではなく、全ての合格校を確認した方が良いと思います。

 なぜなら、上位校を目指していて断念(志望校の変更・不合格)した人に対するフォローができているかどうかで、学習塾の考え方(学習塾本位か受験生本位か)のヒントがあるからです。


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理科の学習法 第3回 「自分の言葉で説明する」 [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 理科の学習法で薦められないのが、“いきなり”の問題演習です。

 “いきなり”とは、理科が苦手な人が何も解っていないのにも関わらず勉強をしないでということです。

 “いきなり”問題演習をして、知らなかった語句を赤ペンで解答欄に書き込み、赤下敷きなどで隠して語句を覚える練習は、絶対に避けるべきであると私は思います。

 この方法が有効なのは、学校の試験での平均点目標の人や学校の成績「3」を目指す人だけです。

 志望校が都立高校であり入試で60点以上を取りたい人、学校の成績を「4」以上を目標とする人は避けることです。

 語句を覚えているだけだと答案に賭けるかどうかわかりません。

 語句の意味が解っていないからです。

 意味が解っていないと、少し問題文が解りにくいだけで知っている語句を書くことが出来なかったり、応用や発展問題はもちろんのこと基本の組み合わせの問題にも対応できなかったりします。


 計算問題は繰り返しやっても、できないものはできません。

 中学生の理科ならば、数学ほどの計算力は必要ありません。

 都立高校の入試問題も計算力を試すのではなく、本当に理解しているかどうかを試す問題です。

 計算問題ができないのは、その単元の理解不足が原因です。



 記述問題も繰り返しやっても、できるようになりません。

 学校の試験で試験範囲が少ない場合でしたら対応は可能かもしれませんが、入試では莫大な記述問題の練習が必要になるかもしれません。

 理科の記述問題への対応は、これも理解型(思考型)の学習法で対応が可能です。

 例えば、酸素の性質(酸素は無色無臭の気体で、空気より少し重く水に溶けにくい)を知識として入れる。

 「酸素をつくった時、水上置換(法)で集めるのはなぜか」と言う記述問題は、そこから考えれば答えられるので学習は不要であり繰り返す必要も皆無です。

 しかも、酸素は空気中に約20%含まれている気体ですから、無色無臭であることは教わらなくても当然です。同様に酸素が水に溶けやすいことは考えられません。

 酸素は特別な気体ではなく、身の回りにある気体であることから丸暗記を不要です。



 計算問題が苦手な人、記述問題が苦手な人こそ、基礎基本の理解ができていないのです。


 お薦めの理科の学習法は、“ノートまとめ”であると(第1回で)前述しましたが、もう一度細かな注意事項を書いてみます。

●教科書とポイントの分かる薄い参考書など、2冊以上を用意して、その単元の重要であるポイントを整理していきます。

●語句の概念(意味の本質・定義・大元)を書き出し、どういう意味かを考えながらまとめる。

●まとめながら理解を深めるために、身近なことを例に考えていく。

●箇条書きもありだが、段階的(体系的)にまとめる。

●矢印(→)などを使って理由や結果を関連付けて書いていく。

●ノートまとめが終わったら、見ないでまとめノートの内容を説明できるようにする。

●語句を覚える場合は、他の事柄と関連付けた説明の中で取り上げると良い。

●そのために語句の概念の理解が不可欠。

●説明する場合、書いてある通りでなくてよい。自分の言葉で説明する。声に出して説明できない場所でも口に出さずに考えることで学習可能。

●そして、問題演習で最終チェックと実力アップ!


 理科は1つのポイントから多くのことが解ってしまうので他の教科より楽なはずです。

 語句を覚えたり、計算練習をしたり、記述問題の練習をするのはやめましょう。

 全ては基本事項の理解で解決です。


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速さの簡単な問題はできるのに… [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 「計算はできるのに、速さの文章題ができない」

 「簡単な問題はできるのに、少し難しくなるとできなくなる」

 これらの原因は全て、基礎基本を理解していないことにあります。

 公式や、やり方にがんじがらめになり、問題の意味を考えず「公式に何を当てはめればいいか」と考えてしまう子が見受けられます。

 「公式を忘れた」や「やり方を忘れた」と言い出したら危険信号です。

 速さの意味を解っていない子が多く使う言葉だからです。

 中学3年生でも、理科の運動とエネルギーの台車の実験で「速さを求めなさい」という問題があります。


 「問.0.1秒間に3.45㎝運動した場合の台車の速さは秒速何㎝ですか。」

 この問題は読んだ瞬間に答えられるはずですが、すぐに答えられない子も少なくありません。


 「問.0.1秒間に3.45㎝運動した場合の台車は、1秒間に何㎝進むことになりますか。」

 この問題は3.45×10=34.5となり、1秒間に34.5㎝進むことが解ります。

 それを我々は、秒速34.5㎝(34.5㎝/s)と言います。


 同じ問題なのですが、「速さ」と書いてあると、速さの公式は・・・と考えてしまう子がいるのです。そして、距離÷時間だから、3.45÷0.1の計算を始めるということになります。

 でも、秒速は「1秒間に進んだ距離」と速さのことを理解していれば公式は不要で、しかも簡単に答えが出るはずです。

 しかも、この問題は3.45×10という式で解けるので、「速さ=距離÷時間」は使っていません。


 私の授業では一切公式を使いません。

 その代わり、速さならば速さの意味、割合ならば割合の意味を理解させています。

 子供たちは、公式に囚われの身となっています。
囚われていると、少し問題が変わるとできなくなったり、時間が経つと「忘れた」などと言い手も足も出なかったりします。

 意味を理解することで自由の身となり、多くの問題を解くことができます。しかも、意味を理解している子供たちは忘れることは有りません。

 公式から子供たちを解放したいです。



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