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習得するな、修得せよ [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 勉強ができる人とはどんな人でしょうか?

 たくさん勉強をしなくても解いてしまう人。

 見たことがない問題でも解いてしまう人。

 皆ができない問題でも解いてしまう人。


 逆に、勉強で困っている人は・・・

 勉強に時間をかけているのに問題が解けない人。

 初めても問題は解けない人。

 一度やったことがある問題でも、時間が経つと忘れてしまい解けない人。

 数字が違うと解けない人。

 問題文が少し変わると解けない人。

 皆が解けている問題でも、苦労する人。


 と言うことは、勉強で困っている人は、勉強ができる人になればいいので、『習得』することを止めて、『修得』すれば良いのです。

 『習得』は、教わって(習って)、覚えるという意味合いがあります。

 『修得』は、他人を観察して考えて、会得するという意味合いがあります。


 職人さんが、仕事を会得するために、師匠がやっていることを見て、目的と理由を考え自分のものにしていくことがあります。

 師匠も弟子を一人前にするために、何も教えずにいることがあります。


 例えば、分数の足し算で1/3+1/2

 自分のお子さんができない時に、どのように指導しますか?

 やってはいけないことは、やり方を教えること。

 「分母を最小公倍数にして足せばいい」は良くありません。

 まず子供ができない理由を考えます。

 解らない理由として主なことは、①分数の意味が解らないこと、②同じ分母の分数の足し算が解らないこと、③分母が違っていても、同じ大きさの分数があることが解らないこと、④分母が異なる分数はそのままでは足せないことが解らないこと、などです。

 解らない可能性として一番高いのは、①分数の意味が解っていないことを、充分理解していないことです。

 そこから通分して足し算することを修得させるには、目的(分母が異なる分数をまとめる)を明確にして、理由(問題点=このままでは足せない、どうしたら足せるのか)を考えさせることです。

 ポイントは教えないことです。

 どんなに言いたくても、「分母を同じにすればいい」とか、「分母と分子に同じ数字をかければいい」とか、「分母を同じにして分子を足せばいい」と言わないことです。

 凄く危険なのは、「分母の数字をかければいい」です。

 これは、1/4+1/6の場合、「分母の4と6をかけて、分母を24にすればいい。そして1/4の分子に6、1/6の分子に4をかける」というものです。

 これでは、やり方を教えて覚えさせる『習得』です。

 とにかく、教えないで考えさせて、自分自身で通分を会得せるのです。

 とにかく結果を急がないことです。

 良い結果をつくろうとしないことです。

 時間がかかるような気がするかもしれませんが、教わらないで考えることをしていくと、必ず勉強ができるようになり、楽に早く解けるようになります。


 と言うことで、私も言いたいのを我慢して辛抱の日々です。

 「ここで教えてしまっては、これから解らなくなる」

 「自分で気づけば一生ものだ!」と言い聞かせて、授業をしています。



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