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授業はバラエティー番組 [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 「授業がつまらない」と言う子がいます。

 何故つまらないのでしょうか。


 私が学習塾の講師を始めたのは40年ほど前でした。

 当時は塾が乱立し、新しい教室を出して新聞折り込みを入れれば、すぐに満員となる時代でした。

 共働きが増え、塾が託児所替わりになっていた感じです。

 私が初めて勤めた塾は、学校の成績が平均か、それよりも少し下の子供たちが多く集まっていました。

 ですから、嫌々塾に通っている子が多く、授業中に突然歌いながら踊り出す子、目の前で友達と「暇だからしりとりしよう」と、しりとりを始める子もいました。

 本当に勉強をしようと通う子が半分いたとは思えません。

 1クラスは10人前後の少人数ですが、やる気もなく、集中力もなく、話も聞かず、おしゃべりをしている子が多くいました。

 どんなに時間をかけて授業の予習をしてきても、話を聞いてくれないわけですから本当に空しい気持ちになりました。

 いくら、一生懸命に授業をしても、熱く語っても、“無視”をされ、我慢できなく注意しても、叱っても、大声で怒鳴っても、“無視”される。

 毎週水曜日に有った中2の授業は特に辛く、水曜日は決まって朝起きると胃が痛くなりました。

 月日が経ち、どうにかならないものかと色々考えて、行き着いたことが有ります。

 それは、“授業が楽しければ話を聞くはずだ”と言うことです。

 私は理科と社会の授業を主に担当していましたから、必ず1回の授業の中に興味がわくような話を入れるようにしました。

 学校の教科書を中心に指導していましたが、教科書に載っていないことで、成績を上げるという目的ではなく興味を持ってもらい話を聞かせることが目的です。

 どんなに集中力の無い子でも、好きなことならば集中できるはずと考えたからです。

 例えば、テレビや漫画。今ならばゲームやYouTubeもそれにあたるでしょう。

 従って、子供に集中力が無いのではなく、面白くないから、興味が無いから集中できないと考えました。

 実際に大きな効果があったとは思いませんが、今までは話を聞かない子でも、面白い歴史のエピソードとかを調べて話をすると以前より聞いてくれるようになりました。


 その頃は私の芸風が未だ確立されていない時期でしたから、まだまだ授業も面白くなかったはずです。

 その後、解りやすい授業、学力が伸びる授業を目指していきますが、そのためには子供達を授業に引き込むことがポイントになって行きました。

 授業に引き込むためには、“楽しくなければ授業ではない”という考えを持ち今に至ります。

 凄く参考になったのは、芸人さんの語りであり、引き込むという意味ではテレビショッピングも参考になりました。

 たけしさんや鶴瓶から多くの事を学びました。

 授業は、1つのバラエティー番組であり、そこには用意周到に準備された仕掛けが有り、生放送ですから起きるハプニングを逆に笑いに変えたり、興味を引く方向に結び付けたりしていきます。

 授業での全ての行動と言動には目的と理由があり、計算されたものでなければなりません。

 それが、授業と言うバラエティー番組を創っていきます。

 楽しい授業、引き込まれる授業には他にも色々な要素(手法・考え方)があり、私もまだまだ修行中です。


 とりあえず言えることは、“楽しくなければ授業ではない”ということです。


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