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合格は手段「実績を自慢しない」 [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 学習塾は将来的に、合格実績を売りにしなくなると思います。

 勿論、我々のような中小塾は大手塾に合格実績で引けを取ります。

 1教場での実績とか、塾生当たりの実績。あるいは学校の平均内申や偏差値ならば、全教場の合計数とは異なりますので比べられても遜色ない結果になることもあると思います。

 しかし、根本的に合格実績を売りにすることは如何なものかと思います。

 理由は2つで、今までも繰り返しお話ししてきたことです。(くどくてすいません)

 1つは“塾の都合”の受験となることです。

 “塾の都合”とは、学習塾が合格実績を出すために、行きたくない学校を受験するように勧められたり、沢山の学校を受けるよう促されたりすることです。

 そのため、時には合格して進学する学校が決まっているのに受験させられたという話も耳にします。

 成績の良い子(学力の高い子)を塾生として在籍させて、塾の授業を受けていなくても、合格したら実績としてカウントするなどもあるようです。


 2つ目は、“合格は目的ではない”からです。

 志望校合格は、将来成し遂げたいこと、夢の実現のための通過点であり、1つの目標に過ぎません。

 目的を達成するための手段なのです。

 大切なのは合格した後であることは言うまでもありません。

 しかし、時には合格したことで全ての努力が報われて、その辛い日々から解放され、合格後はバラ色の学校生活が待っていると勘違いしている人もいるのではないでしょうか。

 合格することで後は順風満帆に事が運び最終的に、安定した高収入が得られ不安なく一生生きていけると思っている人もいるかもしれません。

 そこまでは行かなくても、合格したことで先々の不安が軽減され、多少は他人より良い生活が出来のではないかと期待するかもしれません。

 残念ながら、それらは年功序列賃金制全盛で高度経済成長時代の遺物なのです。

 親たちは、社会に出てからが大変であり、本当の勝負であることを知っているはずです。

 だからこそ、合格後、あるいは不合格後に次の準備に取り掛かり、自己努力をしていくことが大切だと思います。

 従って、不合格となってもその経験を活かして次の準備をしていけば何も問題は有りません。

 そのために、合格するために精一杯やることが重要です。

 精一杯やった人は、結果はどうあれ結果が出た後、その教訓を次の準備に活かせるはずだからです。


 もし、学習塾が合格実績を売りにして、志望校合格を最大の目的としたならば、本当に本当に大切なその先を考えなくなるのではないでしょうか。

 中学受験で志望校に合格して、12歳にして人生が終わってしまうことは有ってはなりません。

 その先の90年の人生の為に合格をしたことを忘れないためにも、受験生はずっと先の未来を夢見て、今を頑張って欲しいです。

 我々学習塾は、合格をさせることを目的とせず、子供たちが未来の社会を豊かにし貢献できる人間、そして多くの人を助け幸せにできる人間になってもらうことを目的となるようになりたいと私は思います。


 先日、中学3年生と保護者様対象の「高校入試説明会」を開催した際に、塾生には“合格(受験)の後が大切なんだ”と、それが一番伝えたいことであると自分の中で認識しました。

 全員は合格できなくとも、受験を通して全員成長することはできるし、受験を教訓として次に向けて頑張っていくこともできます。

 そのために、この後受験までの日々を大切にして過ごして欲しいと思います。



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