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理科の学習法  第1回「覚えない」 [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 こんなことは有りませんか。

 テスト前に一生懸命覚えていたのにテストができなかった。後で答え合わせをした時に「このことだったのか」と思った。「知っていたのに」と悔しい気持ちになった。
 やった時は分かっていたのにしばらくすると忘れてしまう。
 定期試験では得点は取れるのに、学力テストや模擬テストになると得点が取れない。
 公式を覚えているのに答えを出せない。
 計算問題が苦手。記述問題が苦手。

 その様になる原因は、覚える勉強にあると思います。「理科は暗記教科だ」、「理科は覚えればできる」と考えると、理科の学習法として理科の暗記法とか理科の記憶術という話になります。
しかし、私は「理科は暗記教科ではない」、「理科は覚えてもできない」と考えています。したがって、理科の学習法として、“覚えない”を強くお勧めします。

 実際に、私の授業では「覚えなさい」とは言いません。もちろん公式も覚えさせません。ホワイトボードに公式らしいことは書きますが、当たり前のものとして塾生は理解して答えを出します。

保護者会等で良く次のようなことを話します。「お母さんお父さんの時代は覚えれば得点は取れましたが、今は覚えても得点は取れません。理科は暗記教科ではありません。」

実際に2021年度の都立高校の理科の問題を、覚える学習(知識重視・丸暗記)でどれだけ得点が取れるでしょうか?見ていただければ、知っているだけでは半分も出来ないと思います。

 入学試験も知識型から思考型へと移行しようとしています。都立の中高一貫校入試や大学共通テストはその例です。丸暗記で得点を取る人と、考えて得点を取る人のどちらを社会が欲しているでしょうか?

 最終形を想像しプロセスを自分で考え、それを創っていける人が望まれているのではないかと思います。

 理科は言葉の概念を理解する学問です。
 その概念を理解するために用語を使い説明できるようにしていきます。
 その過程で用語は頭に残るはずです。
 もちろん最低限の知識は必要です。いかに少ない知識で多くのことを解決できるようになるかがポイントなのです。

 理科が苦手な人は「解らなければ覚えてしまえ」が有るように思えてなりません。

 理科が得意な人は原因と理由を追求します。そうすると必要な知識が少なくても多くの問題を解決することができるのです。

 その時だけ高得点を目指すのなら丸暗記でも取れるかもしれませんが、継続して高得点とはなりません。試験範囲が広い、実力テストや模擬テストなどでは得点は取れません。当然のことながら入試でもです。

 成績保証をうたっている学習塾は、丸暗記の反復学習をすることで得点アップをしているのではないでしょうか。(違っていたらごめんなさい。)そうすると、初めは結果が出たとしても継続はしませんし、学力はつかないのではないかと推測されます。点数が上がることは嬉しいかもしれませんが、本当に解っているかは別です。解っていないと理科は最終的にできなくなる教科なのです。

 お薦めの理科の学習法は、“ノートまとめ”です。教科書とポイントの分かる薄い参考書など、2冊以上を用意して、その単元の重要であるポイントを整理していきます。まとめ方のコツは箇条書きではなく、段階的にまとめる(体系的)こと、→などを使って理由や結果を関連付けて書いていくことです。まとめ終わったら、見ないで説明できるようにしてみましょう。

 ちなみに、「問題演習=勉強」ではありません。

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