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みんな同じことを目指しているはず [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

いぶき学院を開く10数年前のこと、塾業界に入った時は塾ブームだった。

子供を塾に通わせるのは当たり前。「家にいても何もやらないから、少しでも勉強をさせたい。」とか、「共働きなので1人で家に置いておけない。」と言う託児所替代わりの理由まであった。しかも子供の人数が多い。

新聞に折り込みチラシを入れた日は電話が鳴りっぱなし。新しく教室を開くとすぐ満員。先生がまだ決まっていないのに、子供がいるということもあった。

当時は個別指導の塾は殆ど無く、一斉(集団)指導型の塾ばかりだった。一斉指導は個別指導にない授業の難しさがある。それは、クラスとしてまとめる力である。力の無い先生だと、授業が成立しない。子供たちが好き勝手なことを始め、収拾がつかなくなる。それでも決められた時間子供を教室にいさせる。だから歪ができる。

今よりも塾に通う子供達はやる気がない子が多かったと思う。たまたま、その塾だけなのかもしれないが、「みんなが行くから」とか「親に無理やり入れさせられた」とかで塾通いをしている子もいたのは事実だ。だからなおさら、一斉授業は難しい。勉強をしたくない子に勉強をさせるのだから。それでも、講師研修はほとんどなく授業に入った。

そんな状況だから退塾者も多い。しかし入塾者はもっと多い。だから塾が成り立っていたのだ。

数年経って、教室長を任され、さらに数年経って、一斉指導の全教室の責任者になった。その時の仕事の半分は苦情処理だったのではないか。いぶき学院では苦情らしい苦情はほとんど無い。もちろん、いぶき学院の塾生が少ないということはある。当時勤めていた塾は1000名弱の塾生がいたが、それでも苦情は多すぎた。毎日必ず何か起きていたように感じる。しかし、苦情を聞くことで塾を改善するポイントが見えてきたし、苦情処理をすること自体が自分の勉強になった。

苦情処理をしていて、ふと思ったことがある。「保護者も塾も目指すことは同じはずなのに、なんで仲良くできないのだろう。」

もちろん塾が、子供たちの事よりも自分たちの利益を重視しているならば、目指すところが異なり、おかしなことになるかもしれない。しかし、「子供たちの将来の幸せ」を目指してやっていけば、保護者と塾は協力していけるはずだ。

だから、いぶき学院は「子供たちの将来の幸せ」を目指している。そのために日々、悪戦苦闘をしているのだ。そうすると、親と協力できる。最初の塾では保護者と塾は敵だった。でも、いぶき学院では味方なのだ。だから、保護者の話もしっかり聞き、子供たちのことも受け入れられるのだ。すると、安心して指導できるし、保護者に対して言いにくいこともはっきり申し上げられる。

そして、いぶき学院をやっていて思ったことは、「1つの塾でやっていくより、地元の塾が一緒に活動していった方が、子供たちのためになるのではないか。」ということだ。それが、大井町から教育を考える会の発足のきっかけである。

さらに、大井町から教育を考える会を始めてから、「塾も学校も一緒になって、子供たちのため活動すればいい。」と思うようになった。今、大井町から教育を考える会の活動の中心は、11月の私立中高相談会になっているが、会の運営は、塾と私学と関係企業、団体と個人の協力者が、各々できることをやることで成り立っている。経営上のライバルであるはずの隣の塾や、生徒を獲得したい大井町近辺の私学が協力して創り上げている。それができるのは、みんな「子供たちの未来の幸せ」を目指しているからだと思う。

今後は、公立学校や地元の方々も巻き込んでいけると思う。なぜならみんな「子供達の幸せ」を目指しているからだ。

日本国内や世界に目を向けると、「もっと仲良くやれないのかな」と思う。それぞれの主張はあるだろうが、みんな目指していることは同じなのではないか。それが一致していれば、愛のある平和な世の中が創り上げられるのではないか。

さて、まずは大井町。地元の子供達を幸せにすることからやっていきたい。


大井町から教育を考える会主催、「私立中高相談会&教育講演会」は11月3日に開催です。

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