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2021年度東京都立高等学校願書取り下げに思う [★勉強・受験 「授業・勉強法・受験作戦」]

 今年度の都立高等学校入試も新型コロナに振り回されている。

 都立高校は一旦願書を提出した後、倍率を考慮し願書取り下げし再提出をすることができる。つまり、倍率が高く合格が難しいと判断したら合格基準が低い高校や低倍率の高校にシフトすることが可能だ。

 昨年度の願書提出は2/5,6で、願書取り下げが2/12であった。提出の翌日に発表となる倍率を見て5日間ほど考える期間があった。

 ところが今年度は、願書提出が1/29~2/4と期間が長くなり締め切りも1日前にずれた。ところが倍率の発表は2/9の夜。次の日中学校へ行き先生相談するにしても、次の日が祝日の為10日しか相談できない。しかも2/10から私立高校の入試が始まり、そこから数日の間に都立高校受験生は私立高校の受験もするというタイトなスケジュール。

 これでは、充分に考えて志望校を変更することもできない。
いぶき学院の塾生は全員と話をして取り下げなしで収まったが何とかならなかったかと思うばかりである。



 さて、願書の取り下げについてだが、

 模擬テストの結果を踏まえて当日の得点を推測するわけだが、今年度の模擬テストは家庭受検が主となったため、精度がいささか不安であるのだが信じるしかない。都立は内申点で30%が決まってしまうので、残りの70%を予想することになる。各高校の合格基準より低く倍率が2倍を超えている場合は厳しい状況である。合格基準の内申点や偏差値前後の人が受験するため、合格県は実は不合格圏であることを忘れてはいけない。合格県は合格確率が60%であり不合格確率40%なのだ。だから合格圏にいる受験生が合格者と不合格者に分かれる。倍率が高くなると合格圏前後の受験生が多く殺到しており、1問の差が順位に大きく関わるチャンスゾーンでもあり危険ゾーンでもある。

 厳しいと思うのは、基準より50点以上低い時、基準より低く倍率が2倍を超えている時だろうか。
以前より都立高校の特色が出てきていると思われる現在、合格基準だけで簡単に志望校を変更するということにはなれない状況もあり、悔いの残らない受験をしたいという子が増えたと感じる。

 つまり、A高校を第一志望としたとき、①A高校を受検して不合格となった場合と、②ランクを下げてB高校に願書を出し直して合格した場合、③B高校に願書を再提出して受験をしたが不合格となった場合を比べて・・・

 A高校のまま受験する条件は、①悔いはない、②嬉しくない、③悔いが残る
 B高校に再提出の条件は、①悔いが残る、②嬉しい、③B高校で不合格ならばA高校に受かるわけがないと納得できる。又は②嬉しい。

 A高校に受かる確率が極めて低い子が、不合格でも「悔いはない」と言っていて、不合格後に「初めから無理だと思っていた」と言うのなら、A高校は受けてはいけないと私は思う。

 受験するからには絶対合格するという強い意志を持ち、最善を尽くすことが大切であると思う。これからの人生でも「無理だと思っていた」と言い訳をするようになるか、言い訳をせず精一杯頑張れるようになるかの方が、受験の合否よりもよっぽど人生を左右するではないだろうか。


 全受験生にとって人間的成長ができる受験であることを切に願う。

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