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頑張っているのに成績が上がらない [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

  「勉強を教えてください。」と来る小学生。「これはこう言うんだよ。よく覚えておいてね。」教える。そして覚える子。

 「やり方を教えてください。」と来る小学生。「これはこうやって答えを出すんだよ。わかった。」と教える。そしてやり方を覚える子。

 教わって勉強をする子の全員が問題になるわけではありません。その中には、教わることで意味を理解したり、必然性を見出して応用できたりする子がいるからです。

 一番問題なのは、教わって覚えようとして覚えてしまう子です。意味も解らず、何も理解していないのに答えを出す子です。そのような子は長時間勉強をして暗記して、パターンに当てはめて問題を解いていきます。

 そして、中学校に入って(中学受験で合格して)、その学習法を続けると、いくら勉強しても成績が上がらない世界に突入します。

 今まで何十人もの同様の相談を受けました。「親から見ても、この子は頑張っているのですが、成績が伸びない。」という相談です。

 頑張っているのに伸びない子の多くは暗記に頼っています。特に多いのは数学が解らないという子です。「理科や社会はどうなの。」と聞くと、一様に同じ返事です。「覚えればできる。」です。

 これは完全に赤信号です。「理科や社会は覚えればできるから何とかなるんですけど、数学は覚えても忘れちゃうんです。」

 まだ10代前半の子供たちではありますが、観ること、考えること、理解することをせずに覚えることが勉強と勘違いをしていることは、これからの高校、大学と続く学習、さらに社会に出た時の成長に不安が残ります。

 成績が伸びない理由は様々です。勉強をしていない、やる気がない、知識の欠如、基礎が理解できていない等の理由ならば、比較的解決しやすいです。

 しかし、教えてもらって覚える学習を継続している子は簡単ではありません。その中には志向型の学習に目覚める子がおり、その子たちは他の子より飛躍的に伸びるケースも少なくありませんが、長時間暗記学習をして最低限の成績を維持している子は根が深くなります。

 成績が伸びない原因は、暗記型学習にあるのですが、やめられなくなるからです。止めると不安になるからです。

 その場合は、勇気をもって暗記型の学習を止めるか、成績を伸ばすことをあきらめるかです。成績へのこだわりを捨てることができると、楽になり改善されることがあります。そして、得意なことに目を向けてそれを伸ばすことを考えていくと良いです。

 教えてもらったことを覚える学習法だと気づいたら早期の対処が肝心です。

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