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感染予防を取るか学力を取るか [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 新型コロナウィルス感染拡大が続いています。7/23日には300名超の366名、その後も感染者数が高い数字で推移し30日に367名となりました。

 どんなに感染拡大防止のための配慮をして「安全」を確保しても、「安心」できません。いくら、まだ大丈夫だと言われても、緊急事態宣言が出された時よりも感染者数が多いことで、大丈夫と思えなくなります。

 事実、いぶき学院では保護者様からの不安の声があり、危機感が増していると考えられます。

 オンライン授業を行っていた経験から、学力の維持と増強のためには通塾してもらい、目の前で授業を受けた方が絶対に良いことが分かりました。

 もちろん、再びオンラインになった場合その経験を活かして、解りやすい授業、楽しい授業、やる気を持てる授業を目指します。

 しかし、学力面からするとオンラインは避けたい。

 社会が感染予防を取るか、経済を取るかの選択を迫られている現在、学習も感染予防を取るか、学力を取るかの選択に迫られていると言えます。

 したがって、感染拡大防止を最大限に行い、対面式授業をするか、やる気を出してもらい授業の質を上げて、オンライン授業にするかのどちらかになります。

 ソーシャルディスタンスの問題があり、教室の机を空けたり、定員を減らしたりする工夫をしてはいますが、学習塾も飲食業が座席数を減らした営業をしていると同様に、経営的には厳しい状況が続いています。経営は最低限の状態でも維持していかないと、塾生に迷惑がかかります。学習塾としての役割を果たせなくなるからです。

 今、子供たちは学力の伸びと、心の成長に大きな打撃を受けています。それを補いプラスに変えていくことをしたくてなりません。

 それが出来ないでいる自分が情けなく、それが出来なくても仕事はパンク寸前の状況。
でも必ず打開策を見出して1人でも多くの子の役に立てるように気を緩めずに進みます。


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学習の遅れを取り戻す③ ~本音version~ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

夏期講習が子供たちの為なのか学習塾の為なのかと考えさせられます。

多くの学習塾は学校の夏休みが少なくなったことで、経営が厳しい状況にあります。それはいぶき学院も例外ではありません。ですから、多くの学習塾は学校の夏休み前から、当初の予定通り夏期講習を開始します。

「でも・・・、それって学習塾の都合もあるんじゃない?」と思うのは私だけでしょうか?

学校の学びを取り戻すためには、学校が先に進んでいない時がチャンスです。学校の内容が殆ど関係のない中学受験生や1部の高大学受験生は、学校の勉強と並行して、取り戻す学習をすることは有りだと思います。

しかし、高校受験生のほとんどは、そうはいきません。学校の勉強が関係してくるからです。

本来、学習塾の講習は学校が休みの期間に学校にとらわれない学習ができるからこそ、その期間を有効に利用して復習や予習ができるのです。

今年は多くの学校の夏休みが8/1~8/23となっており、その期間に、学びを取り戻したり、先取り学習で夏休み明けの学習の先手を取ったりすることが基本です。

ただ、問題は例年と異なり学力差がついていること、夏休みが短いことなどの要素が一人ひとりことなるということです。

学習塾は集団指導ならば、まとめて同じ授業をすることはできません。個別指導でもただ単に学年と学力(単元ごとの習熟度)で授業回数や内容を決めることはできません。
子供たちの為に、それはできません。

では、学習塾の関係者として何ができるのかを考えると、一人ひとり状況を観察分析して、どのように今後学習を進めていけばいいかの判断をしていくことだと考えます。

最後に、何のために学習塾をやっているのかを私自身に問いかけると、子供たちの未来の幸せが社会に豊かさをもたらすという当たり前のことを実現するため、教育でしか社会を変えられないから・・・。

きれいごとを言ってしまいましたが、当塾も塾生がいなければ成り立ちません。学習塾も必死の夏なのです。

いぶき学院も塾生に来て欲しいです。これが本音です。当塾が成り立たなければ日本を良くする活動ができなくなるからです。

でも子供たちにはコロナに負けず、学びを続けて欲しいということ、自分に合う学習塾で楽しく勉強をして欲しいと思っていることも本音です。そのために私も精一杯活動してまいります。



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学習の遅れを取り戻す② ~本音version~ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

夏期講習が子供たちの為なのか学習塾の為なのかと考えさせられます。同業者に対して物申すことはしたくはありませんが、少しだけ本音を言わせていただきます。

学校あっての小中高生です。学校の授業や行事を大切にして欲しいです。特に高校受験生は学校の勉強も大切にする必要があります。

中学受験生は基本的には小学校の学習では中学受験レベルを補えませんから、小学校の学習を気にせず学習塾がカリキュラムを作成して授業を進めていきます。

しかしこれも心配なことがあります。

上位校、トップ校が志望校の場合、受験勉強がたいへんなため、本来この時期に育みたい心の学習が疎かになることです。学校の勉強が簡単に感じ、授業に対する意識が低かったり、小学校行事(今年はあまりないかと思いますが)への積極的に参加できなかったり、友達との時間が少なくなったりすることで社会性の学びが不足することが心配です。以前から何度か書いたことですが、特に今年は小学校を休んでの学習塾通いは心配です。私は小学校を休ませることは反対です。小学校を休み学習塾で受験勉強をした子が、人の為、社会の為にはたらけるのか、将来の日本を背負っていけるのか疑問です。今年は学びが遅れているため、受験勉強の為、例年よりも小学校の授業を含めた活動への中学受験生の参加が減るのではないかと心配手です。「コロナ世代」と今後呼ばれそうな子供たちですが、「コロナ世代」は勉強ができないはまだ良い方で、「コロナ世代」は人の気持ちが解らないとか協調性がない、コミュニケーションが取れないなどの方大きな問題です。

一部の中学受験生を除き言えることですが、学習塾の授業についていけず“暗記型”の学習をせざる負えない子が心配です。 “暗記型”学習を継続しているいつか限界に達して、「頑張っているのに成績が伸びない」状況になり、それを打開するために、さらにたくさんの学習時間を塾や家庭で取らざるを得なくなります。

辛く苦しい勉強の先には1月の合格発表があり、4月には晴れて志望校に入学できるかもしれませんが、入学式はゴールではありません。

合格は何の為でしょうか。一流大学合格、大企業への就職、裕福な暮らし、社会的地位や名誉は何の為でしょうか。

“暗記型”の学習の先にはおそらく望む未来は無いと私は思います。

勉強が楽しくない、つまらない、つらいと言う子は、中高大と少なくとも10年間はその辛く苦しい勉強をしていくことになります。

本来勉強はすればするほどおもしろく楽しいものです。

問題を解けたときの喜びよりも、新しいことを知り学び解った時の喜びはうれしいものではないでしょうか。

何の為に中学受験をするのか、なぜその中学が志望校なのか、その中学に入るために必要な学習は何なのかを明確にした上で受験対策を行う必要があると思います。

中位校以下が志望校の場合、志望校のレベルに学習塾の指導内容が合っていない子がいるはずです。

そこまで長時間の学習は必要がないとか、そこまで難しい問題は必要がないとかです。

健全な小学生としての生活(社会性を育む生活)を犠牲にして勉強をしているわけですから、もう一度よく考える必要があると思います。

ご家庭全体が中学受験中心の生活で、親の精神的負担と経済的負担も大きい。

だからこそ適切な学習が必要であると思うのです。

何のための中学受験なのか、その先に何があるのか、どんな人間になっていくのかを考えてください。

長時間の学習、難問の学習、ご家庭の負担は全て軽減されます。もう一つ付け加えると、算数と国語だけの2科受験や1科受験の学校もたくさんあるということです。何でもかんでも4科の学習をする必要はありません。

中学受験をすることで、親の笑顔が消え、家庭円満がほころび、何より子供の笑顔が減っているとしたら、何か変な気がするのです。

中学受験をすることで、親が笑顔で、共通の目標に向かって家庭内の団結が強くなり、勉強が解るようになることで子供の笑顔が増えることって無理なことでしょうか。




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学習の遅れを取り戻す① ~本音version~ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

※このコラムは、いぶき学院の「新着情報」に掲載された文に本音を大幅に加筆したものです。言いたい放題となってしまい、学習塾業界から恨まれそうですが、みんなの為になればと考えます。


「学校休校で遅れた学習をどう取り戻すのか」これは極めて大きな問題です。

学校全体が進んでいないから学校に合わせれば大丈夫とは言っていられません。理由は2つあります。学校間格差が大きく開いていることと、個人差が開いていることです。休校中の学習は学校に委ねられていたため、学習(課題)内容が学校によって大きく異なること、学習のさせ方が異なっていたため同じ内容でも学力差が大きくなっていることを休講明けに確認できました。さらに、個人差はかなりついていて、学びを止めずしっかり学習していた子と比べて、うまく学習できなかった子は丸3か月分の学習が遅れていることが理由です。

学習塾の対応によっても個人差が生まれています。課題を出して添削をする。一方通行の映像授業。双方向のオンライン授業。オンライン+質問日を設けるなど様々です。しかも、同じスタイルでも学習塾により差がありました。それらが個人差につながっていると考えられます。

「遅れた学習を取り戻すこと」について受験生は特に深刻です。他学年は時間をかければ少しずつ差を埋めていくことは可能ですが、受験生はそうはいきません。

中学受験生は6か月後に、高校受験も7か月後に私立高校、7か月半で都立高校、大学受験生も約6か月後に共通テストが終わってしまいます。

だからこそ、冷静に現状を把握して分析する必要があります。慌てて学習塾の夏期講習に申し込んで取り返しがつかないことになるかもしれません。いぶき学院の夏期講習や夏期学習についても危険ですので、簡単にお申し込みはしないようにしてください。我々も無責任なことはしたくありません。



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映像授業配信準備始めました [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 新型コロナウィルス感染者が再び増加しています。その上「令和2年7月豪雨」により多くの方が被災しています。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 さて、映像授業配信の準備を始めました。塾生限定の配信で単元別のポイントの確認ができるよう1単元10分程度と考えています。

 配信は8月より、中学3年生に対して理科を予定しています。

 そのために先日、5単元ほど授業映像をとりました。

 無編集で撮り直し無しの1発勝負の授業映像です。

 予定では中学生の理科として100本前後となりそうです。ですから、まずは沢山の映像を撮っていこうと思います。一通り授業を取った後にアップグレードしていきます。

 授業の映像化をするにあたり、あらためて思うことは、“理科は暗記教科ではない”ということです。

 全ての事に理由があり、言葉の概念と事象が起きる理由を理解するのが理科という教科です。

 学習の中で出てくる語句を暗記することが理科の勉強と勘違いしている人が少なくないと思いますが、それらの語句を理解するのが理科の勉強なのです。

 残念ながら、インターネットに上がっている理科の授業映像のほとんどは、知識を伝える授業となっています。教科書や参考書の説明をしていたり、語句を覚えさせたり、この時はこうなると念を押したりしています。

 今回は、光や凸レンズの映像を撮りました。「入射角」や「反射角」と言う言葉は大切ではありますが、本当に大切なことそこではありません。「屈折の仕方」ということは大切ですが、「入射角>屈折角」を覚えさせることに意義を見出せません。「全反射」と言う言葉は定期テストに出題されますが、理由が解らなければ役に立ちません。

 LIVE授業では、子供たちの様子や理解度により授業の組み立てを柔軟に変え、切り口や見方を変え、発問をすることで考えさせていくことができます。

 しかし今回は、映像の一発撮りですから端的にポイントを確認していけるように組み立てていきたいです。



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都立高校の出題範囲削減について [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 東京都教育委員会は、2021年度都立高校の入試において5教科で例年より出題範囲を狭めることを決定しました。長期間の休校のため学習に遅れが出ていることが理由です。

 特に注意したいのは、数学と英語です。国語、理科、社会は除外による入試への影響は少ないと考えられます。除外内容を学習していないと入試で困るということはないと思います。高校入学後の学習においても大きな影響は考えにくいです。そして、除外内容は入試後に学習することで補うことができるはずですから、その3教科については気にしないことだと思います。

 さて、数学と英語ですが・・・

 三平方の定理と関係代名詞が除外されることになりました。この単元は中学数学と中学英語にとって最重要単元であり、単純に学力の低下、高校入学後に授業についていけなくなるなどの問題が起きるはずです。

 もちろん中学3年生全員が勉強をしていなければ、差がつかず、高校でも授業で取り扱ってくれる(取り扱わざるを得ない)はずですから、授業についていけないという問題は無くなります。

 ところが、私立高校の受験では、三平方の定理も関係代名詞も出題されるものと予想されますので、この2つの単元の学習をせずに高校へ合格できるのは、推薦入試とこの2単元の出題のない学校の受験となります。

 推薦入試の場合は学校の成績(内申点)で合否が決定されますから、学校で取り扱わない2単元を学習しなくても合格できることになります。なんと日比谷高校でも合格できるのです。

 一般入試の場合は、私立高校で2単元を出題しない学校が現時点でどれだけあるかわかりませんが、出題されない学校ならば学習しなくても合格できる可能性はあります。

 しかし、出題されない学校となると高校の選択肢が狭まることになりますので、受験校選択において選択肢が狭まることになります。

 都立高校を第一志望としている場合、私立高校は併願優遇で押さえることができますので、充分に合格は可能かと思います。日比谷高校でさえ可能なのです。

 ただ、都立高校でこの2単元が「出題されないから学習をしなくていい」という考えよりも、「出題されなくても学習をする」方が得点力を上げられることは間違いありません。

 例えば、三角形の重心については高校範囲ではありますが、中学生が知ってい れば問題を解く術が1つ増えるということはありました。

 相似で解くことができる問題は、三平方の定理を使って解くこともできる問題があるということです。都立入試では相似でしか解けない問題を出題すると思いますが、少なくとも三平方の定理を学習することで、図形に対する見方、考え方のレベルが格段に違うことは間違いありません。つまり、三平方の定理まで学習している人の方が、学力や得点力が高いということです。

 さらに、問題なのは2単元の学習をせずに高校に入学した場合、それらを学習済であり、しかも極めている人と同じスタートラインに立つということです。

 2021年に日比谷高校でこの2単元の学習をせずに入学式を迎える人が、存在しうるということです。日比谷高校を例にすると本当に怖い話になりますが、他の高校でもかなり学力の差がある新入生を迎えることになるのではないでしょうか。

 今までも高校は、推薦で合格が決まると遊んでしまう子を問題視していました。遊んでしまった子と一般入試で合格した子との差は大きく、入学式の時点で同じスタートラインに立っているようで、実は追いつくのが難しい程の差があることもあります。しかし、来年度は遊んでいなくても、今まで以上に差がついてしまうことが危惧されます。

 「合格できれば大丈夫」、「合格できれば卒業できる」わけではないことを肝に銘じてください。

 合格はゴールではないはずです。

 だから、三平方の定理と関係代名詞は勉強して受験をすることをお勧めします。




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