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やり切る、受け入れる [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 新型コロナウィルス拡大の影響で軒並み中足や延期となったスポーツイベント、無観客行われた大相撲春場所ではあるが価値のある興行であったと思う。

 そして、新型コロナウィルスにより暗い話題が続く中、11勝を挙げ朝乃山大関昇進は唯一明るい話題ではないかと思う。

 13日目に横綱白鵬、14日目の横綱鶴竜に敗れた朝乃山は「(白鵬戦は)終わってみれば集中力と気迫で負けていました。鶴竜関戦も同じく胸を借りるつもりで思い切って行こうと決めていました。焦っていた自分があったかもしれないです。あの相撲はやりきったので、悔いはなかったです。」とインタビューに答えた。

 白鵬戦も鶴竜戦も土俵際、非常にきわどい勝負。どちらに軍配が上がってもおかしくなかった。少なくとも物言いがついても良い一番。しかもその時は12番勝たないと大関昇進が無いと思われていた時期で、横綱に勝つことが条件だった。

 その大切な取り組みにも変わらず朝乃山は、一切言い訳をせず、一切の後悔もなく、潔く負けを認めた。
 
 言い訳をしないこと、悔いを残さないこと、やり切ること、結果(現実)を受け入れること、これができる人間は成長をし続けると私は思う。朝乃山はさらに成長し必ず先の目標を達成できる人間であると思う。

 受験も同じ。親や環境のせいにせず(できない言い訳を並べず)、今できる事を自分なりにやり切ることが大切。結果はどうあれ頑張ったなら、それ(現実)を受け入れて前に進めるはずである。
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家庭での学習指導、教えてもできるようにならない理由(2) [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 家庭でお母さんやお父さんが子供に勉強を教えることがあると思います。

 親が子供に勉強を教えることの留意点を挙げてみたいと思います。

③ 結果を出しやすいのは訓練
何度も同じことを繰り返すことで、その事だけはできるようになるはずです。学習量を多くすることで結果を出せることもあります。ただ、“学力=質×量”ですから、ポイントのずれた考え方ややり方では、たくさん時間をかけても非効率であり、かえって悪い癖(考え方)が身についてしまう事にもなります。
又、単語や漢字を覚えられないケースでは、多くの場合“移す勉強”になっています。書いてある文字を移動するだけの練習はどんなに頑張っても覚えられません。見ないで書く練習が必要です。単語を見て下に書くのではなく、単語を見て一旦頭に入れて単語を見ないで書くようにすると良いでしょう。

④ やり方を教えるのは厳禁
「この問題のやり方は・・・」と教え、次々と“やり方を教える”指導法を考えてみてください。50問終了後、「最初にやったこの問題のやり方は?」と子供に聞いてみると、「わすれた」となるかもしれません。やり方を50種類覚えることは困難です。しかし、50種類理解することは可能であり、理解できれば類題もでき、応用問題、発展問題を解くこともできるようになるのです。
“やり方を教える”のは指導者としては簡単なことです。教えないで出来るようにさせることができれば、本人は理解できたことになり自分でその問題を解説できるようになるのです。“やり方を教える”から、子供は“やり方を覚える”ことになり、やり方を忘れることになったり、少し問題が変わったりしただけでわからなくなるのです。応用問題が解けないこと以前の問題です。
“やり方を覚える”ことが無ければ、絶対に忘れません。

⑤ 子に寄り添う
テストの点数は親だったら気になるものです。平均点以下だと心配になり、さらに低いと先々が不安になります。だから、教材を与えて勉強をさせたり、教えたりするのです。
しかし、結果が出なかったり、結果が良くても長続きしなかったり、喧嘩になったりすることが少なくありません。
目指しているものは何ですか?目の前の点数ではないはずです。未来の幸せのはずです。
だから、考えることができる人間、新たなことを創造できる人間になっていくことが大切だと思います。
“やり方を覚える”のではなく“理由を考える”ことがポイントです。


 問題の答えは子供たちの中にあります。我々ができる事はそれを引き出すことなのです。教えようと思わず、考えさせようと思ってください。
「どうしてこうなると思う。」と考えさせてください。親がわからなければ「一緒に考えてみようか。」と寄り添ってあげてください。時には「どうして解けたのか教えて。」とお子さんに教えてもらってください。



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過程での学習指導、教えてもできるようにならない理由(1) [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 家庭でお母さんやお父さんが子供に勉強を教えることがあると思います。

 個人面談、特に小学生からは良く聞く話ですが、教えてもできるようにならない。成績が上がらない。テストで出たのにできなかった。思うように伸びない。子供が言うことを聞かない。けんかになる・・・。

 又、中学生になると多少学習内容が難しくなることから親井出は対応できなくなるとか、子供が親から教えられることを嫌う傾向が強くなり話をあまり聞かなくなる。

 学力的に指導可能であっても、うまく教えられないとか、教えられても結果に結びつかなくて悩んでいる方もいらっしゃると思います。

 親が子供に勉強を教えることの留意点を挙げてみたいと思います。

① 直近の結果は出やすい
試験前に勉強をさせると結果が良くなります。それは当然のことです。なぜならば、今まで勉強をしていなかった子が勉強をするわけですから、今までよりは良くなるはずです。また、わからないまま放置していた状態を改善するのですから成績は上がるはずです。学習塾で勉強を始めると成績が上がる理由も同様です。大切なのはその後です。継続して上がったり、上がったレベルを維持できたりすればいいのですが、同様の勉強をしていても、伸び悩むようでしたら学習のポイントがずれていると言わざるを得ません。
試験前に勉強を教えると結果が良くなることは当然です。そこから伸びていく、あるいはそのレベルを維持できるようならば本物です。直近の結果だけで判断するのは危険です。


② 問題が解けることと、勉強を教えることは別もの
教える人がいくら問題を解けたとしても、子供にそれを教えることはやっかいです。解けた理由を伝えることがまず難しい。1番問題なのは、親が“子供がなぜ解けないのか”を知らないことです。今までどんな勉強をしていたのか。その問題が何につながるのか。問題を作った人の意図は何なのか。そこから、わからない原因を特定します。それがわからないと指導することができません。どんなことでも原因が究明されないと対処できないのと同様です。(原因がわからないと直せない。)
我々が初対面でも指導できるのは、その原因を特定できるからなのです。
問題が解けない子に対して何が原因なのかを探ることが大切です。自分が解いた方法を子供に伝え、その通りにやらせてできたとしてもポイントがずれていると、すぐにできなくなってしまいます。
算数や数学ならば少なくとも、問題の意味が分からないのか、計算ができないのかを特定することです。式を立てられないのは問題の意味が分からないからです。

続く

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知識を活用するために [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

「やり方を知らないから教えてもらい、問題を解くためにやり方を覚える。」という勉強がどれだけ意味のないものかを、多くのいぶき学院生の皆さんは知っていると思います。

 都立高校受験、国立大学受験が終わると2020年度の入試もほぼ終了です。

 高校受験である程度のレベルまで達した人は、問題を解くための知識(道具)は、ほとんど身につき、あとは、それを活用できるかどうかがポイントだったはずです。

 活用できるようになるためには、多くの問題に触れることとも大切ですが、より効果的に短時間で活用できるようにするには、ひとつひとつの問題と真剣に向き合うことが大切です。

 具体的に言うと、説明できるようにすることです。説明できるというのは理由を言えることも含まれます。

 しかし、「この出来事は奈良時代の出来事なので、答えはアです。」とか、「三平方の定理よりABの長さは5です。」とかではなく、どうして奈良時代と分かったのか、どうして三平方の定理を使うのか、「どうして?」を積み重ねていって最後まで行きつけなければ、単なるやり方の説明にすぎません。

 だから私はやり方を教えませんし、やり方を暗記させません。やり方は自分で考え出すもので、たくさんのやり方が存在します。

 むしろ、問題にやり方などありません。答えを出そうとするから、やり方を知ろうとし、1つのやり方を知ると満足してしまいます。

 答えを出そうとしなければ、やり方に固執することもなく、常に新しい見方や考え方を創造していけるのではないでしょうか。


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