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学力が伸びる条件② [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 算数や数学では、途中式が極めて重要で、途中にこの式を書けば間違う可能性が極端に低くなるという式がある。

 従って、その式を経由して解答までたどり着けばよい。

 ところで、途中式をどう書けばいいかわからないという子がいるが、極めて簡単である。

 それは、前の式から1か所だけ簡単にすればよいからだ。

 1か所だけ簡単にして、その他はそのまま写せばよい。

 もちろん写すのだから、=を横に伸ばす書き方はせず、縦に=をそろえていくことだ。

 2+3+4=5+4=9

 とは書かないで、

 2+3+4
 =5+4
 =9

 と書く。

 人間は写す時は、左のものを右に写しにくい。

 何故なら、目か首を左右に動かすことになるからだ。

 ところが、上から下に写すことは目もほとんど動かさず写すことが出来る。


 途中式を書くことのメリットは間違えにくい以外にもある。

 途中式を書いていると、入試の時に間に合わない言う人がいるが、私はそう思わない。

 まず、入試では100点は必要ないことが殆どであるから、自分が出来るも問題を確実にクリアすることが合否の鍵となる。

 だから、絶対に間違ってはいけない問題である、出来る問題で得点を落とす事はあってはならないからだ。

 高得点を目指すなら、基本問題を時間をかけずに解いて、難易度の高い問題に時間を割くという作戦は当然あっていいと思うが、それが正しいかどうかは解らない。

 私は、確実に正解を積み重ねていくことが大切だと考える。


 また、途中式を書くことのメリットは、基礎基本を習得することにつながるからだ。

 以前指導していた生徒が、中学校2年の時に学校の定期試験5回中、100点を4回取った子がいた。

 この子は、途中式は抜かさず、丁寧に書く子だった。

 ところが、その子は中3の入試前になると途中式をほとんど書かなくなる。

 見てすぐわかるからだ。

 途中式を書くことで、基本的な考え方が身に付き、頭の中でその考えが定着することで答えがすぐ出るようになる。

 急がば回れであり、より高いレベルで勝負したいならば、基礎基本。

 途中式が大切だと私は思う。

 簡単な問題こそ途中式で徹底的に基礎基本を叩き込むことだ。


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