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コロナ格差 [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 高校受験の会場テスト(模擬テスト)は9月も家庭受検となり、今年は1度も会場で試験が行われていない。その模擬テストの試験範囲だが、4月から半年が過ぎ本番まで5カ月となった9月の試験であるにも関わらず、理科は中1,2年生の総合問題。つまり中3の内容は一切出題されないのだ。数学の範囲も中1,2年生の範囲と多項式まで。社会は第二次世界大戦までとなっており、公民の範囲は出題されない。模擬テストは原則全受験生が学習を終えている範囲からの出題となるためこのようになったと考えられるが、いかにも遅すぎる。しかし裏返せば今年の中3生は中3の学習が進んでいないということだ。

 いぶき学院に通う中学生の学校は10校ほどだが、その中でも授業の進度には差がある。例年に近いペースで進んでいる学校もあるが、ほとんど新学年の内容が進められていない学校もある。では、ペースが速い方がいいかと言えば決してそんなことはない。早いペースに生徒がついてこられなくなるからだ。

 学習塾でも同様のことが起きていると考えられる。学校の進度に合わせている塾と、先に進めている塾がある。しかも今年度は都立高校受験で除外になった単元を学習塾が取り扱うかどうかも対応が分かれる。

 そのようなことを総合的に考えると、未だかつてないほどの学力格差が生まれることが容易に想像できる。現に1学期に行われた中学校の定期試験の結果、特に英語と数学だが、例年以上に30点以下の生徒が多いことに気が付く。それに対して90点以上の生徒はあまり変わらない。つまり学力格差か学校内に既に起きているのだ。学校内の学力格差は指導する先生にとっても負担となり、その負担は子供たちに影響を与え学力の伸びを阻害する要素となる。

 学校内で格差がある上に、学校間格差があり、それを補完する学習塾においても格差が生まれている状況で生まれる学力格差は受検にも影響を与えることは言うまでもなく、子供たちの未来にも大きな影響を与えると思う。

 受検においてはトップ校については大きな影響がないかもしれないが、上位から中位にかけて学力の低下は否めず、学校の成績も学力が低いにも関わらず良い成績が付き入学後の学習についていけるかどうかの不安が残る。一番問題なのは中堅以下。オール3に4がついている生徒あたりからは学力低下が著しくなると考える。

 今からできることは、今やっている学習を精一杯やっていくことしかできない。中堅以下はの高校入学は難しくない年となる気がするが、高校入学後にそのつけが回ってくる年にもなると思う。


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