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オンライン学習の限界Ⅲ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 オンライン学習については、私が見聞きしたところで「オンラインのほうが学習の進度が早くなる」とか、「きめ細かな指導ができる」ということがありましたが、私はそうは思えません。

 前回のブログに書きましたが、子供たちのことを「わかる」授業をするのには現在のオンライン技術では限界があるのです。

子供たちのことを「わかる」必要がないならば、授業を一方的に進めていけばいいので、早いペースで授業を進めることができます。映像授業ならば2倍速にすることもできます。わからない所だけ何度も再生してゆっくり考えればいいのです。

映像授業を見せて問題演習をさせるスタイルの学習があります。そして、解らないところがあれば、先生が質問に対して直接指導するという指導法もあります。

私の受業は、このようなスタイルではありません。
問題演習をした時にはサクサクできるように授業をしています。そのためには、子供たちの生の姿を観察することが重要になります。1つのことを色々な切り口、見方で考えさせる。具体的な例から考えさせる。子供たちの状況を見て分析して考えて指導しています。

大丈夫と判断したら問題演習をさせます。

解らない所を質問されないようにしています。正解であってもできていても、質問が無くても、まずい!と思ったら、こちらからもう一度説明をするようにしています。ですから質問が殆どない授業。質問しなくてもこちらから気が付いてあげる受業になるのです。一番怖いのは、「わかった気になる」、「できた気になる」ことです。これらはいつしか学力の伸びを止めるからです。

映像を見て、解らないところを質問する授業は、わずかな抜けができたり、「わかった気」になったりが怖いです。このスタイルは補習授業のパターンであり、解らない所を補う授業スタイルであるところが弱点です。伸びが抑えられること、必ず抜けができることになるからです。

映像授業では早く進めるかもしれませんが、問題点もあるのです。そして何よりきめ細かい指導は困難です。マンツーマンであれば状況はだいぶ異なりますが、一斉授業では難しいと感じます。人それぞれに個人差がありますから、自分に合う学習スタイルで学習することが大切です。

今回の新型コロナウィルス拡大での学校休校、大変な学習進度の格差が生まれています。また、残された2020年度の受業を早く進めしっかりと終わらせるためには、オンラインではなく先生が目のまえに生徒を置いて状況を把握しながら進めていくしかありません。

子供たちのことを理解(わかること)できる力が、指導者の力であると思います。

誰もいないところで玄人受けをする授業ができるより、色々な個性のある子が混ざっている中で、子供たちが笑顔になる授業がしたいです。



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