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オンライン学習の限界Ⅱ [◆教育の役割 「教育は日本を変える」]

 世の流れとして、「これから学校や学習塾に行かなくても、オンライン授業を家で受ければいい」ということがあるかもしれません。(すでに生まれている?)

 しかし、それは違っていると私は思っています。

 私がオンラインの授業を2か月間やってきて思うことですが、それは「オンライン授業には限界がある」ということです。

 もちろん、オンライン授業はこれからの社会に、必要不可欠なものであるということも解りました。ですから、いぶき学院ではオンライン授業は継続していこうと考えています。

 その上で、私は生の授業を貫きたいと思っています。

 巻き戻したりはできませんが、質の高い授業ならば巻き戻す必要はありません。巻き戻したり何度も聞いたりしないでも一発で解る授業構成と間、そして声の強弱や抑揚とテンポ、そして発問。授業の質を高めていきたいと思っています。

 それらのことができるのは、目の前に子供たちがいるからです。

 授業は生き物です。同じ授業をするにしても、受けている子供たちによって変わっていきます。同じ子でも1日1日心身ともに成長著しい年頃ですから微妙に違うのです。その日にあった出来事によって大人でも気分が違うのですから、子供ではなおさらです。それを読み取って、言葉の使い方はもちろん、授業の入り方から変えていくことが必要です。

 つまり、授業には2通りあるということなのです。先生が伝える授業と子供たちが伝える授業です。

 授業の主役は子供たちです。したがって、私は子供たちが受け取る側ではなく、先生が受け取る側であると考えています。

 授業中に私が考えていることは、「本当に理解しているのか」、「解らないのはどうしてだろう」が全てかもしれません。

 原因を探り、色々な切り口と色々な方向から授業を展開し理解を促すことになります。
原因さえわかれば、手段は無数にあります。ですから原因を探ることが肝心であり、先生の役割はそこにあると私は思います。

 子供たちが考えて自ら理解できるような授業は、教える(伝える)授業ではなく、教えない(伝えない)授業なのです。

 動画配信でも教えない授業はできるのですが、子供たちから伝わることはゼロです。一方通行では、子供たちが発信するシグナルをキャッチできません。

 その点では、双方向のLIVE配信では子供たちの様子は多少わかります。子供たちに合わせて、間を利用したり、声の出し方を工夫したり、発問により考えさせることはできるのですが、子供たちのことを把握するという点では、目の前にいるのといないとでは雲泥の差です。

 今後、技術が進歩して、まるで目の前に子供たちがいるようなリアルな映像で授業ができるようになれば、子供たちの様子もわかり、ノートの文字もその場で見られるようになるかもしれません。

 しかし、現段階でできることには限界があります。我々は現段階でできることを精一杯やるしかありません。今もそしてこれからもオンライン双方向LIVE配信が必要です。そのメリットを最大限に引き出して授業をしたいと思います。

 授業の本質は、子供たちに「わからせよう」ではなく、子供たちを「わかろう」なのです。



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